短編〜お題〜

□2 どうすっかな
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シカマルは困り果てていた





ここは奈良の山




鹿がたくさんいる山である




奈良が管理する山には密漁トラップが多くあり、それを管理するのが奈良一族の役目でもある





今日は鹿の餌やりにシカマルは一人で来ていた





最近ようやく鹿の世話を一人でもできるようになった






できるようになった頃にミスは起きてしまうものだ







いつものように山に来て、餌をあげて、鹿が怪我や病気をしているか確認する






ひと通り終わって、帰ろうとした




だが子鹿の様子が変で、それを確認しようと近づこうとした





「やべ…」





最近は雨が続いていて、地面がぬかるんでいた




シカマルは体制を崩し、とっさに木に触ってしまった




だがその木にはトラップが仕掛けられていた




発動したトラップにシカマルは押され、穴へと落ちた





「痛って〜」




思いっきり尻餅をついた自分に嫌気がさした




一緒に落ちてしまった子鹿がシカマルの頬を舐めた



「どうした?あっ…お前ここ怪我してたのか」


そういったシカマルは手早く子鹿の手当てをした



「おしこれで大丈夫だっ!」




シカマルは手当てを終えてから、子鹿の尻を叩いた



それを合図に子鹿は勢いよく穴から出てった




「あ〜あ〜穴に落ちるとかかっこわりーな…」





穴は暗く、空の青さが際立つ



この穴は簡単に人が上ることができないようになっている



「雲はやっぱりいいな〜」



こんなにゆっくり空を見上げるのは久々な気がした



「てか…今の状況どうすっかな…」



う〜んと悩むが良い策があまり出てこない



「まっ…いっか」



そうしてシカマルがゴロンと寝転がった




「まいっかじゃね〜バカ息子」



上から聞こえた声に顔をしかめた



「なんで親父がいんの?」




「鹿が伝えに来てくれたよ!馬鹿な奈良家の子どもが穴に落ちたって」


「馬鹿は余計だ!」



シカクがロープを投げ、シカマルはそれをたどおって上った





「さんきゅな!親父」



ニカッと笑ったシカマルはまだどこか幼さが残っていた






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やらかしたシカマル君でした


でもどこか落ち着いているシカマル君です

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