短編〜お題〜

□7 鹿の世話
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昔の夢を見た





それはまだ俺がアカデミーに通う前の夢










奈良家は奈良家の者だけが入ることの許される土地がある



そこには多くの鹿を飼っていて、その鹿は薬等に多く使われる













「シカマルー起きろ!山へ行くぞ」




そう朝早くから父親に起こされシカマルは山へと連れて行かれた




大きく欠伸をするたびに父親であるシカクに小突かれた






シカクが鹿に餌を与え、鹿の様子を確認したりする




シカマルはその背中をじっと見つめた




その視線に気が付いたシカクがシカマルの方に寄ってくる




「お前もしてみるか?」



その言葉にシカマルは小さくうなずいた




「ほれ!こうやってだな…」




いつも世話をしている姿を見ているだけだったシカマルは全ての動作を慎重にこなす


「鹿の知識は少しは頭に入れてんだろ?」




「うん」




「じゃーこの時期の鹿の特徴は何かわかるか?」






「今は8月だから…えーと…確か交尾期が終わった頃だろ?」





「その通りだ」




そしてシカクはシカマルの小さな頭を撫でた



「やめろよ!とうちゃん!」


シカマルは頬を少し赤く染めた


「嘘つけ!照れてるくせに」


図星だったシカマルは今度は口をへの字にした





そしてシカクから差し出された手をしっかりと握った























久々に夢を見た





温かい夢だった






握れらた手のぬくもりはときたま懐かしく思える






懐かしい夢






目をゆっくりと開けた




それが夢だとわかるとやはり少しさびしい





目覚ましに目をやるとまだ起きる時間より少し早かった




大きく欠伸をして、目覚ましのアラームを解除する




ひんやりとする床にゆっくりと足を下して、下に行く





「おはよう」



頭を掻きながらダイニングへ行く




「おはよう!今日は早いのね」



母親の笑顔があって



「早く飯食っちまえ!修行つけてやるよ」


父親も笑う















あのころには戻れないけど…これもこれでいいかも










シカマルはそう思った






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7 鹿の世話終わりました


やっぱりシカクとシカマルのやり取りは素敵です

奈良親子大好きです

夢落ちです笑
ご観覧ありがとうございました

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