中編

□天才ハッカーと刑事さん【中編】
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天才ハッカーの少年と出会い1年の月日が流れた




思えばあっという間だったとアスマは思った




「さて今日も頼みに行くか…」



カバンには簡単な依頼文と右手にはスーパーで買った食材が入っているビニール袋をぶら下げた













ここ1年でシカマルの日常生活が安定した


食事も最近は携帯食で済ませることはなくなった

アスマが来ない日はレンジでチンするレトルト食品を食べるようになっていた

(アスマが買い込み、棚にストックしている商品)


相変わらず食が細いが栄養の偏りは前よりも減った



睡眠もとるようになった





そして最近の進歩と言えば…アスマはそう思いながらポケットをあさり始めた














「毎回チャイム鳴らされるとうるせーんだよ…つか席から立ち上がんのもめんどくせー」


シカマルは頭を掻きながら言った


「そんなこと言われてもよー今度から窓から入るか?」



「堂々と不法侵入予告してんじゃねー」




シカマルは机の引き出しを開けて取り出したものを投げつけた





「これ使え…どうせこれからもあんたはここに来るんだろ?」





「え…」



「いらねーなろ返してもらうけど…」




「いや…珍しい…と思ってな」




「うるせー」



シカマルは照れ臭そうに頬を染めた























(にしてもあいつが合い鍵くれるなんて…)


ポケットから取り出した鍵を手の平で3回回した





シカマルのアパートまで行き鍵を開けた



「今日はまだ夢の中か…」



冷蔵庫に買ってきた素材を入れシカマルの寝室へと足を踏み入れた



前までは寝室になんて一歩も踏み入れされてくれなかったが…だいぶ進展したものだ




「もう10時どぞ〜」


寝ているほっぺをつんつんと突いた



「ん〜」



突かれたことに対しシカマルは眉を寄せ、アスマに背を向けるように寝返りを打った


「昨日は何時に寝たんだ?」




「…3時…」




「そんな時間まで何してたんだよ…」


飽きれてアスマはため息が出た



睡眠をとるようになったがまだこの少年の生活は課題が盛りだくさんの用だ








 

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