オリジナル創作
□二年の想い 〜冷たい肌に熱いKissを〜
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---二年の想い 〜冷たい肌に熱いKissを〜
彼女は冷たい。
僕と顔を合わせた時もいつも無表情でどこか遠くを見つめている。
視線が交わることはない、
それなのに僕は彼女に恋をしてしまった。
今では毎日仕事帰りに彼女に会いに行く
今年でもう二年だ。
相変わらず彼女は僕のことを見てくれない
違う方を向いている。
その方向には何があるのだろう、誰か想う男でもいるのだろうか・・・
いや、やめだやめだ。彼女の想う男が他に居るなど考えただけで頭がどうにかなってしまいそうだ。
だがそれももう少しで終わる。とにかくあと一週間、あと一週間なのだ。
一週間経てばこの長い片思いに終止符を打つことができる!
・・・そう考え、僕は今日も帰路に着いた。
〜一週間後〜
ついに・・・ついに・・・!この日が来た。
僕はいつものように仕事帰りに彼女のところへと走った。
いつもと違うのは心臓がこれまでに無いくらいうるさいことぐらいだろうか。
こんなに道を駆けたのは学生時代の体育会以来かもしれない
やがて、彼女のもとに着いた。
・・・が、どこか様子がおかしい。
いつも彼女が座っている豪華な椅子に彼女の姿は無い。
・・・二年待った、二年待ったのに・・・
僕は街で一番小さなドールショップの前でガラスケースに手をつき涙を流しながら崩れ落ちた。
綺麗な陶器の肌を持った君に一目で恋に落ちたのは二年前------------------