るろうに剣心
□現華火 〜待火〜
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「・・・火、華火！」
はっと気が付く。
「ったく、何をぼーっとしておるのだ」
目の前には呆れ顔の方治さん
どうやら、洗濯物を畳んでいる途中についうたたねをしちゃったみたい。
「あ、おかえりなさ〜い」
寝ぼけ眼のあたしの言葉を聞いた方治さんは一瞬目を見開いてぷいっと逸らしたかと思うと相変わらずの仏頂面で
「た、ただいま。」
その真っ赤な仏頂面が愛しくて
目の前の少し窪んだ頬に
口づけを落とした
「な！？な、何をするんだいきなり・・・」
「いや、やっぱり好きだなぁ〜って」
そういって再び洗濯物を畳み始める
「！？」
始まりも 終わりもない この果てしない地獄で
一番の幸せ者のあたしの頭には
もうあの気持ちは浮かんで来なかった
火の華、咲く時を待つ
（あの時のあたしに言ってあげたい）
（地獄もなかなか悪くないよ）