がんばれゴエモン 短編集

□あなたを思う。
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満月が美しく輝く夜の街。 城下町は淡く色づいており、眠らない町と化していた。



ここは未来の江戸。
この町を仕切っている賊は泣く子も黙る「からくり盗賊団」。


その団を仕切っている長こそ若くして頭になった獅子重禄兵衛だ。




「・・・朱子。」

『はい。』


忠順を示していた朱子は呼ばれてさげていた顔をあげ応えた。


その後ろ姿はどこか寂しげで、儚く、そして美しいお姿だった。


「お前は俺と出会ったことを覚えているか??」



『・・・。』
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