がんばれゴエモン 短編集
□義賊の彼は。
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はぐれ町のさらにはぐれた山の中。
朱子がいるのは大きな桜の木のした。今は桜が満開で美しい桜が咲き乱れている
昨日言われたことを整理しようとこのお気に入りの場所に心を癒しに来た。もちろん、ゴエモンのことだった。
『はぁ・・・・・』
もう何度目か分からないため息を頬杖をつきながらついた。十回は数えたがそれ以上はめんどくさくなったので多分二桁はいっただろう。
『こんな時にゴエモンが・・・・・』
ゴ「おいらが、なんでぃ??」
・・・・・
『きゃああああああ!?!?!?』
ゴンっ!!!
ゴ「痛ってぇぇぇぇ!?!?」
急に目の前にゴエモンの顔がどアップで現れたためお互いにおでこをぶつけた。
『ばっ、馬鹿!!急に驚かさないでよ!!』
ゴ「そっ、それはこっちのセリフでぃ!!」
おでこをさすりながら涙目で訴えた。
ゴ「それにしても、さっきはおいらに何か用でもあったのか??」
『っ〜!何でもないよ!!それで、ゴエモンこそなんのよう??』
ゴ「あぁ、おいらは最近朱子の様子が変だったから心配になってさ。
それで、見かけたから後をついていったんだ。」
『・・・・・それってストーカーじゃ💧』
ゴ「なんでぃ、『すとーかー』って?」
『・・・・・まぁいいや。』
ゴエモンは頭に?を浮かべながら腕を組み、首をかしげた。その姿が可愛くて吹き出してしまう。
ゴ「なっ、笑うんじゃねぇよ!!」
『ふふふっ、ごめんね。』
ついさっきの考えていた事なんて忘れてしまう位ゴエモンといることが嬉しいことがわかった。
ゴ「やっと笑ってくれたでぃ。」