ザ・ドラえもんズ(短編集)
□恋占い
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『恋占い!』
なんとまた珍しいのだろうとドラメッドは驚いた。まさかあのアリアが恋をするなんて・・・・・。
メッド「正直意外である。」
『なんだよー!私だって一応恋くらいはするの!!』
彼女が頬を赤く染めて言っているのだからウソではないらしい。
しかし、彼女の心を奪ったのが誰なのか聞きたくて
メッド「して、お相手は??」
と聞いてみた。返ってくるはずないだろうと思っていたが、少し悩んでから
『ないしょにしててよね。』
と可愛らしく人差し指を口元に持っていく。
メッド「我輩はドラえもんズの中でも一番口が硬いのである!心配しなくてもいいであるよ。」
『・・・・・じゃあ、名前を言わないから当ててみて?』
と言った。
つまり、ドラメッドの知っている人の誰かだと思った。
好きになるとすれば王ドラか、キッドか、はたまたドラえもんあたりなのだろうと予想した。
『えっとね・・・、その人は誰にでも優しくて、仲間の中でも一番の理解者なんだ。
それで、普段は落ち着いていて、苦手なものもあるけど怒ると怖いんだ。でも、怒ると苦手なものも怖くないみたい。』
メッド「・・・・・。」
あれ、なんでだろう。誰にも当てはまらない。
ドラメッドはもう少し話を聞いてみた。
『その人はヒゲがチャーミングで夢と苦手なものが同じなんだって。』
メッド「・・・・・お主。」
『ピンクの肌に緑のターバン・・・・・。もうわかったでしょ?』
まさか、
『ドラメッドが好きなんだ。』
その言葉は簡単にでてきた。まるで日常会話の中に溶け込んでいるかのように。
『それで、ドラメッド。私のこの恋は叶いますか??』
こんな単純な占いならドラメッドのタロットカードを使うまでもない。
メッド「必ず叶うであるよ。我輩が言うのだから間違いないである。」
砂漠の夜は寒い。
だが、そんな寒さも忘れる位二人の心は暖かかった。