転生物語

□第3章
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才蔵は傷口を押さえながらたどたどしい足取りで森を歩いていた。


紫[る、流架…大丈夫?]
「っす、こし…血を流し過ぎた…」


ドサッ


紫[流架!!」
「はぁ…はぁ…」



才蔵がその場に倒れこみ、姿が人間でなく完全の妖狐となったその時、


?「けがしてるのでござるか…?」
「(こ、ども…?)」


茶色の髪をした男の子が目の前にいた。
男の子は才蔵の前に座ると心配そうな表情を向けた。
すると、


?「弁丸様ぁ〜どこー?」

男の子…弁丸は顔をあげると声を出した。


弁「さすけぇー!!!こっちでござるー!!!」
「(ってか弁丸って小さい頃の真田幸村じゃないか)」


そして、


佐「まったくもーすぐに居なくならないでよー」


これまた茶色の髪の猿飛佐助がやって来た。
佐助は才蔵を見るなり表情を変えた。


佐「弁丸様!!離れて!!」
弁「な、なぜでござる?」


佐助はクナイを持つと弁丸を後ろにやった。


佐「こいつ…多分九尾の妖狐だよ」
弁「?きゅうびのようこ…とはなんでござる?」
佐「妖怪だよ。
最近、伊賀の里が妖狐にやられたって知らせがあったからこいつじゃないかな」
「(情報回るの早いな…ってかそれ完全に母上だ)」


佐助がクナイで攻撃しようとすると、


弁「だ、だめでござる!!」
「!!!」
佐「!!べ、弁丸様?」


弁丸が佐助と才蔵の間に入った。


弁「こ、このようこどのはけがしてるでござる!!これいじょうけが、させちゃだめでござる!!」
佐「で、でも…」
弁「だめでござる!!いくらさすけでもだめでござるぅ…!!」


「(これ、俺どうすれば?)」
紫[凄いいい子だね♪]


才蔵は力を振り絞って立ち上がるが、すぐに伏せてしまった。


弁「ひどいけがでござる…!さすけ…!」
佐「っあーもう!!危なかったらどうするのもう!!」


といいながらも佐助は包帯や薬を出した。
そして才蔵の怪我を治療した。


佐「はい、これで大丈夫」
弁「たかじけない、さすけ!!」


弁丸は佐助に礼を言うと才蔵の頭を撫でた。


弁「もうだいじょうぶでござるよ!!」


才蔵は弁丸を見つめると目をつぶり、


フォォォオッ


弁「!!」
佐「弁丸様っ!!」


体を光らせた。
すると、


「すまない…礼を言う」


人間の姿になった。耳と尾は出てるが。
才蔵の人間の姿に2人は顔を赤くした。



弁「そ、そなたがさっきのようこどのなのでござるか?////」
「あぁ…(なんで顔が赤いんだ?)」


才蔵が頷くと佐助が近寄ってきた。


佐「いくつか質問に答えてもらうよ」
「あぁ…」
佐「伊賀の里を滅ぼしたのはお前?」
「いや…里を滅ぼしたのは母上だ…」
弁「そなたのははぎみもようこなのでござるか?」
「あぁ…」
佐「その怪我は?」



才蔵は口を閉じると少し考えて、今までの事を話した。




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