転生物語
□第5章
1ページ/4ページ
才蔵が城の警備をしていたとき、
?「交代ですよ才蔵」
1人の男が来た。
「六郎…」
真田十勇士の参謀である海野六郎だ。
その容姿は才蔵に引けをとらないほど美しい。
六郎は才蔵の隣に来ると才蔵の頭を撫でた。
海「お疲れ様です。少し休むといいですよ」
「ありがとう、六郎」
才蔵が小さく笑うと六郎は微笑んだ。
海「感情が出てきてますね。喜ばしいことです」
「そうか?」
海「えぇ、忍の仕事中以外は感情を表に出してもいいんですよ」
「長と幸村様と同じ事を言うな」
海「幸村様と同じなのはいいですが、長と同じというのは…」
これが佐助の言う酷い扱いのこと。
普段よりましだが。
才蔵は六郎に城の警備を任せ休むため城の屋根の上にいた。
紫[今日もいい天気だね〜]
「(そうだな。だけど…)」
紫[?どうしたの?]
「(なんだか…嫌な予感がする…)」
才蔵が紫姫と話していると、
佐「才蔵」
「長…どうしました?」
佐助が才蔵の隣に来た。
佐「旦那からこの2つを届けるように言われてるんだけど、才蔵にどっちかやって欲しいんだよね」
佐助の手には書状が2つ。
「構いませんが、どことどこですか?」
佐「奥州の伊達と安芸の毛利だよ」
「(両極端じゃね?)では私が安芸の方に行きます」
佐「いいの?安芸の方が遠いよ?」
「はい。それに私はあまり奥州の伊達政宗様とは仲良くありませんから」
佐「俺様も別に仲良いわけでもないけどね〜」
才蔵は佐助から書状を受け取ると懐に入れた。
「では行って参ります」
佐「うん、任せたよ」
才蔵はその場を後にしたのだった。
.