転生物語

□第7章
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才蔵は信玄の書状を届けるため大阪城に向かって走っていた。


その才蔵の顔には何の気なしに表情も感情も無かった。
そんな才蔵を見て紫姫はただ見守るしかなかった。



大阪城




才蔵は門の前に立つとはいろうとしたが、


兵「何者だ!!」
兵「それは六文銭…!!ここを通すわけには行かない!!」


「(六文銭…つまり真田軍は入ることが出来ないのか)」
紫[でもなんで武田軍じゃなくて真田軍なんだろ?]


才蔵が書状を出して入らせてもらおうと懐から出そうとしたら、


?「なーにやってんすか?」


1人の青年が来た。
その青年は髪が赤茶と派手だ。


兵「さ、左近さん!!」


青年、島左近は右手にある賽子を振っていた。


左「で?何やってんすか?」
兵「さ、真田軍の忍が来たんです!!」


門番兵が真田軍と言うと左近は右手の動きを止めた。


左「へぇ…あんた真田軍の忍なんだ」
「………そうだが」
左「ふーん…何しに来たか分かんないけどうちは今真田軍と伊達軍は何があっても受け付けないん…で!!」
「っ!!」


ガキンッ


左近が突然攻撃してきたので才蔵は咄嗟にクナイで受け止めた。



「っ私はただお館様…信玄様の使いで豊臣秀吉様に書状を私に来ただけです!!」
左「だったらなんで六文銭の紋章なんだっての!!」
「っ!?」


ドッ


「ぐっ!!」


左近の蹴りが才蔵の腹に入り才蔵は踞った。
そこに左近がまた攻撃を入れようとしたが、


シュンッ


左「!!」
「っはぁ…」


咄嗟にその場から移動して左近から距離をとった。


左「へぇ〜やるねーあんた」
「っどうも…」


才蔵がどうすればいいか考えていれると、


?「左近、貴様秀吉様の城下で何をやっている」
「(くそっ今一番来ないで欲しいんだが…!!)」


銀髪の独特な髪形をした青年が来た。



左「あっ三成様!ちょうど良いところに♪
この忍真田軍の忍なんすよねー」
三「なんだと…?」


青年、石田三成は才蔵を睨みつけた。
そして、


ヒュンッ


「っ!!」


ものすごい速度で才蔵に向かって攻撃した。
才蔵も咄嗟にその場から後ろに飛び回避した。



三「真田軍の忍がなんの用だ。
天女などくだらない存在を信じている貴様らなどに構っている暇はないのだ」
「っ確かに私は真田十勇士が1人、霧隠才蔵です。
ですが、此度は武田信玄様の命により豊臣秀吉様に書状を届けに来た次第」



才蔵が必死に説明するが、



ヒュヒュヒュッ



「っ!!」
三「戯言を抜かすな!!」



三成は聞く耳を持たず才蔵に攻撃をした。
才蔵は疑われないためにも手が出せず傷がどんどん増えて言った。


「っはぁ…はぁ…」
紫[流架!!大丈夫!?]
「(不味い…石田三成の攻撃に加えて島左近の攻撃も加わると避けきれないっ…
くそっ傷からの血が…)」


三成と左近は的確に才蔵を殺そうと攻撃してくるため受ける一撃が重い。
そして、


グラッ


「(しまっ!!)」
左「もらった!!」


ザクッ


「ぐぁっ!!」


左近の攻撃が左肩に入り才蔵はその場に膝を着いた。
才蔵がその場から移動しようとすると、


チャキッ


「っ!!」



三成の刀が才蔵の頸動脈の上にあてがわれた。


三「恨むなら己の主を恨むんだな」


三成がそのまま才蔵の首を飛ばそうとしたとき、



ガチャッ


3「!!!」


三成の刀に何かが巻き付いた。
巻き付いてきた先にいたのは、


?「そこまでだよ三成君」
三「は、半兵衛様!?」


豊臣の天才軍師、竹中半兵衛だった。





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