転生物語
□第9章
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翌日
才蔵と左近は朝起きて、毛利軍の人達に朝餉を用意してもらい食べていた。
2人が食べていると、
就「才蔵、お前に客が来ているぞ」
「俺に?」
才蔵が元就の方を見ていると後ろから人影が現れた。
それは、
雑「どうやら毛利とは同盟が結べたようだな」
「!!孫市殿」
雑賀集落にいたはずの孫市だった。
孫市は元就に言われ座った。
雑「十蔵から聞いた。
武田と契約を結ぶ事にした」
「そうか、それはありがたい」
左「よかったッスね才蔵さん♪」
才蔵は表情に出さないもののどこか安心していた。
「……十蔵に聞いたという事は俺が人間でないことも聞いたか?」
雑「……あぁ」
孫市が躊躇いながら頷くのを見ると才蔵は目を瞑り、
フォォォォオッ
耳と尾を出した。
その姿に孫市は目を見開いた。
「驚いただろ?」
雑「まぁ…だが予想していたものではなかった」
「一体どんなのを予想してたんだ?」
雑「もう少し禍々しいのかと思っていたが、綺麗だな」
「……綺麗?俺が?」
才蔵は予想外の答えが返ってきて目を見開いていた。
左「綺麗ッスよね〜しかもさわり心地も最高だし!」
就「才蔵の毛並みに勝るものはないぞ」
と左近と元就も才蔵の尾を触りながらそう言った。
「これは褒められてるんだよな?」
左「めっちゃ褒めてますよ♪」
慣れないからか才蔵は微妙な反応をしていた。
朝餉を終えて才蔵達は次の事を考えていた。
雑「次はどこに向かうんだ?」
「東の方にまだ行ってないからな。
東の方に行く」
就「ならば西の方は我が周ってやる。
天女の事をどう思っているかを聞けばよいのだろう?」
「あぁ、悪いな」
才蔵は立ち上がると左近と共に室を後にした。
門前まで来ると才蔵は元就と孫市の方を向いた。
「周り終えたら大阪の豊臣に来てくれ。
情報を確認したい」
雑「了解した」
「左近、一回大阪に戻るぞ」
左「はいッス!!」
左近は馬に乗り2人は大阪に戻るため走り出したのだった。
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