艦これSS置き場

□艦これSS 陸奥と桜と提督
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「やっぱり………陸奥の膝枕から見るのが一番だなぁ………」

「もう………優斗ったら。」

そんな事を言いながら花見を楽しむ優斗に私は苦笑しつつ、彼の頭を優しく撫でる。

「でも………本当に綺麗だなぁ。陸奥の生み出す桜吹雪は。」

しみじみとそう呟く優斗。彼の言う様に私達が見ているのは本物の桜の花吹雪ではなく、私の周りに舞う桜吹雪だ。
ケッコンカッコカリの後、何故かはわからないけど、私が艤装を装備した状態で優斗の近くにいると私の周りから桜の花弁が舞い散る様になった。私だけではなく、他の鎮守府でもケッコンした娘に同様の現象が起きているみたいで、ケッコン指輪を作った人達ですらそうなる理由はわかっていない。わかっているのはこれが本物の花弁では無く、発光現象で形作られているということだけだった。
この事に関して優斗は「サイコフレームみたいな物か………」とよくわからない事を言ってあまり気にしていないみたいだけど………

「でも、これで花見をしよう。と考えて実行するのなんて貴方位よ………」

「………それは否定できないなぁ。」

でも、綺麗だし良いだろ?と言って笑う彼に私もつられて小さく笑う。

「まぁ貴方のそんな所も愛してるけどね。」

「………そうか。」

私がそういうと彼は素っ気なく返して横になる。でもその横顔がほんのりと赤くなっていた。

「あら、照れているの?可愛いわねぇ。」

「………。」

私が茶化すように彼の頬をつっつくと、優斗は少し不満そうにしていた。このままつっつきすぎると本格的に拗ねてしまうので頭を撫でる事にした。



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