強くてニューゲーム
□入院
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次に目が覚めたのは、夕方だった。
私にはまた、酸素マスクが付けられていて、点滴も何本も腕にぶっ刺さっていた。
「…………ゆい?気が付いたのか。」
よかったと呟く秀二の顔は酷く衰弱している。
話さなきゃ。
秀二の制止を聞かずに、マスクを外す。
「ん…ち……った?」
声が掠れて出ない。
軽く咳をして、また話し始める。
「私が寝て、何日たった?」
「前回起きれたときから………だいたい2日後。」
「………そっか。」
そんなにも寝ていたんだ………。この体では、ここまで酷い怪我を負うのはこれが初めてだからね。どれだけ寝ていたのかわからなかったんだ。
「……………あのね、秀二。」
「………なんだ」
「私、あのあとボーダーの人と会ってね話したんだ。」
相槌さえ打たずに、話を聞いてくれる秀二。
あ「それでね、誘われたんだボーダーに。」
大きく息を吸って
「私、決めた。
私は、ボーダーに入る。」
迅さんに連絡しなきゃいけないな。
「…俺も」
え?
「俺もボーダーに入る。そして_______」
小声で言ったつもりでしょ?
でもね、私は耳いいから聞こえちゃった
『ネイバーは全て俺が殺す』
って言ったのもね