短編

□不完全燃焼
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不完全燃焼




「ねぇねぇサラ、いやらしく聞こえるオノマトペで古今東西やろ」

「…また突然何を、」

「ぬるぬる」

何を言い出すのよって言おうとしたのに…始まったし。


「ん〜…ギンギン?」

「ぐちゃぐちゃ」

「…ビンビン」

「びしょびしょ」

「…ピクピク」

「ぐしょぐしょ」

「…チロチロ」

「くちゅくちゅ」

「…ぺろぺろ」

「……勃った」

「……は?」

「勃った」

「それオノマトペじゃなくない?」

「違う、オレのが勃起したの」

「……そう」

「そう、って何 そうって。舐めて」

「えっ、…」

イルミのデカくて顎外れそうになるからあんまりフェラしたくないんだよね…
でも言い出したら聞かないし、「早く」ほらもう出してるし。


「あ、っん…んぐ…ん……」

「……ッ」

「ん、んっ…じゅぽっじゅぽ……」

唾液をたくさん含んで亀頭を擦りながら強く吸って卑猥な音を出す
こうしてあげるとイルミは快感で顔を歪める
…その顔が堪らなく好き

「!ッ…はッ……」

「…いふひ、ひもひいい…?」
(イルミ、気持ちいい?)

「…んッ」

可愛い。イルミ。
普段ビクともしないあの能面みたいな顔が私から与えられる快感に、眉を寄せて目を細めて息をあげてほんの少し身体を熱くさせて。
こんな姿見てるだけで私の奥も熱くなる。


「じゅぽっじゅぽ…っんぐんぐ…」

「…は、いいッ……」

ガシッ

そろそろ顎痛くなってきたな、とか思ってたらイルミに頭を掴まれた
……来る

ズンズンズンズン!!

「……はッはッ…ッ!」

「……ッ…ッ…ぅ」

限界が近付くとイルミは私の頭を掴んで喉の奥まで激しく突っ込む
その苦しさったら何度吐きそうになっても加減されないわけで。
胃液が上がってくるわ、イルミの我慢汁が出てくるわ、私の唾液は流れて もう口周り大渋滞。


「…は、あ、出る、ッ…!!ッ」

「……っ、」

イルミから放たれる大量の精子を喉の奥で受け止めてようやく口が解放された
口の中に広がる独特な風味に多少なりとも感じてる自分がいて。
ぐずぐずに濡れているのが、触らなくてもわかる


「……はー、気持ちよかった」

「…それはどうも」

「よし、仕事行こう」

「…は?仕事?」

「うん、これから仕事」

行ってくるねと颯爽と窓から飛び降りてった彼は意地悪ですね………

私の熱はどうなる。


完全に不完全燃焼です。



end
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