短編

□何回死んだ?
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何回死んだ?







「サラ、オレのこと好き?」

「うん、好きだよ」

「サラはオレがいなきゃ生きられない?」

「うん、シャルがいなかったら生きていけない」

「サラはオレが欲しい?」

「…うん、……欲しい」




これがシャルの愛


そして毎晩毎晩私を抱く

愛されることは幸せだけど、正直ここまでくるとしんどくなってくる

でもそんなこと言えるわけなくて…



「あっ、ん、シャル…ッ」

「痛かったら言ってね、……挿れるよ、」

「…ッうん、」

「…ク、サラの中凄いよ…!ッ気持ちいい!」


いつも優しいシャルだけど、抱く時もっと優しい


………でも


「あ〜、サラダメだ、良すぎてっ、もう…ッ」

「!シャ…るうぐ…ッ」


………苦しい…


シャルは絶頂が近付くと私の首を絞める
…全力で


「あぁ、サラ締まるッ!良いよッ、凄いよッ!」


「ぐっ、ッ、ゔ…っ」


シャルが達するまで首を絞め続けられる
それはいつも1分前後…

40秒を越えたあたりから酸欠で、意識が朦朧としてくる


「…ッ……ッ」



もともとたくさん空気吸い込んでた訳じゃないし、呼吸が荒かったから

…本当に…限界……

……シャル…死んじゃ…うよ……


50秒を越えると意識を手放した


「あぁッ、もう!気持ちいい…!最高だよッ、サラ…!!」


ドピュッ… ビュクッ… ビュク



「はぁっ、はぁ…! サラ!!」


意識のないサラの身体を揺さぶるシャルナーク


「起きて!!サラ!!!」


…意識は戻らない


「やだよ、サラ、サラ!!!」





「どしたね、シャル」

「フェイタン、!」


叫ぶシャルナークの声を聞いて駆けつけたフェイタンに事情を話す

するとフェイタンは呆れたように溜息を吐くと

「またか……どけ」



持ってきた除細動器で電気ショックを与えた



「…………ッ」

「サラ!!!」

「シャルも大概ね、程々にするよ」

「サラ、!大丈夫!?」



薄れ行く意識の中で、

愛するシャルに殺されるならそれでもいいかな…
なにぶんもう殺されずに済むなら…

なんて思ったりして


でも段々目の前が明るくなって、次に見た景色で

今にも泣き出しそうなシャルを見たら

私はまだ生きなきゃいけないんだ、と思った

シャルに生かされている


私はこれまで何度死んだだろう

そしてこれから何度死ぬのだろう



「サラ、ごめんっ、ごめんね…ッ」

「……シャル、…平気…」




「サラが無事で良かったよ、次は優しく絞めるからさ、」

またシたいな



……私はまた死ぬのかな


end
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