短編
□クロロの。
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仕事が長引いた帰り道
こんなに遅くなるのは初めてで、焦って周りが見えなかったのかもしれない
早く帰りたい、その気持ちだけで普段通らない暗くて危険な路地に入ってしまったーー
ドンッ
「きゃっ、…っすみません!」
「おっと♣大丈夫かい♠?」
「っ大丈夫です、すみませんありがとうございますっ」
顔を見上げるとその人は頬にペイントをしたピエロのような人だった
道化師恐怖症の私は怖くなって、早く逃げ出したくなった
…のに
「なに、っこれ…」
離れた筈がピエロにピタリとくっついてしまい、身動きが取れない
「バンジーガムだよ♡」
「…ッ嫌、怖い…」
「怖い♠?僕がかい?」
「…ピエロが…ッ」
「あぁ…大丈夫これは奇術師だよ♡」
奇術師…?ピエロと何が違うの…
「何してんの」
「あ、イルミじゃないかぁ♣」
「呼んだのはそっちでしょ 何用?」
「仕事の話だったんだけどさぁ、もう用事済んじゃったんだよね♦」
誰…?
長い黒髪に大きな瞳
背が高いから男性かな…
「その女は?」
「んー、ボクの獲物?♠」
「…え!?」
「食べようかなと思ってね♣イルミもいかが?♡」
「ていうかさ、ゾルディックの顔 見た奴はただで帰せないんだけど」
「ゾルッ……ッ!?」
奇術師に口を塞がれた
「あーあ♣イルミも意地悪だよねぇ♠言わなきゃ君がゾルディックだなんて分からないのに♦」
まぁどうあれ頂きます♡と言うと私が着てた服が裂けた
「…えっ!!?」
「見かけによらずあるね」
「着痩せするタイプなのかなぁ♡」
「ちょ、待ってくださアッ!!」
奇術師がサラの乳首に触れる
するとサラの身体にビリビリと電流が走るような快感が襲う
「感度も抜群じゃないか♣」
「ちょ、本当にッ…誰かァ!!」
「お前ら何してる」
「「!?」♣」
「ッ…クロロ…っ、」
サラはクロロに抱きついた
「え!?クロロ?♠」
「なんでいるの」
「なんでじゃない、サラはオレの女だ」
「「えぇ!?」★」
「クロロぉ…っ、怖かった……」
縋りつき、涙を流すサラをクロロは抱き締める
「もう一人にしない、サラ 仕事も辞めるんだ」
「えっ…!?」
「クロロそれは酷いなぁ♦」
「意外と束縛するんだね」
「監禁とかしそうだねぇ♠」
「怖、クロロ怖っ」
「…ヒソカ、イルミ…お前ら勝手に…」
「クロロ…いいよ、もう行こう…」
「、そうだな、行くかサラ」
手を繋ぎながら去っていくサラとクロロを見つめるヒソカとイルミ
「なぁんか…羨ましいなぁ♡」
「なに、ヒソカ彼女とか欲しいの」
「んー♣ちょっとだけね♦」
「そ、」
「そういうイルミだって羨ましいんだろう♠?」
「…帰るよ」
end