短編

□お医者さんごっこ
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久しぶりの休日、休みが被ったサラとウイングはソファでまったりと『現代の医療』という番組を見ていた
別にそれが見たかったわけではなく、ただ何と無く点いていたテレビ画面に映し出されたのが『現代の医療』だった

医者が手際よくモザイク加工の下で手術を施していたり、新しい医療機器の開発に努めている研究室の様子など、事細かに説明されていた


「ウイングさん、医者って凄いね」

「そうですね、医者という肩書きは並々ならぬ努力の賜物です」

私も彼らの様に偉業を成し遂げてみたいものです、と語るウイング

サラは自分よりもずっと画面に食い入るように見ているウイングに構ってほしい気持ちが湧いてきた

二人の休みが重なることはあまり無い
この貴重な休日を共に過ごすことだけで幸せだと思っていたサラだったが、自分よりもテレビに釘付けになっていては面白くない


「ウイングさん…」

そっと、隣に座るウイングの股間に手を添える

「……こらこら、」

テレビ画面から目を離さずにやんわりと手を握られ、元の位置に戻されてしまった
触ってはかわされ、触ってはかわされ、ついにサラは爆発した


「…ウイングさん!!」

「……なんですか、サラ」

「せっかくのお休み、テレビばっかり見てちゃ嫌だよ、構って!」

「……最初からそう言えばいいんですよ」


そう言った眼鏡の奥の瞳がキラリと光った





「折角ですし、お医者さんごっこでもしましょうか」

「……お医者さんごっこ?」

「ちょうど、白衣もあることですし」

と 取り出したのは医療用白衣

「なんで、えぇ!?」

「アダルトショップで購入したんですよ、」
残念ながら今はもう閉店してしまいましたけど、とウイング

白衣を取り出した場所を見ればまだ幾つかの医療用品が見受けられる

…アダルトショップ恐るべし


ーー
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