short story

□恋
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 「起きてよー!」
朝からボクの大好きな奏南の声で目覚める。
 「無視しないでよっっ」
そう言ってぷくっとほっぺを膨らます奏南は可愛く見えてしまう。

でも、ボクは奏南に怒っているんだ。
なんでかって?
だって、ボク以外の男にニコニコしているんだもん。
ボクのほうが年上だから、かっこつけてきたけど、ボクだって不安になるんだ。

 「おーきーてー!!」
何も知らない奏南は、ずっとボクを起こそうとしている。
もう、無理だ。
ボクは布団から起き上がった。
 「やっと起きてくれた!!」

 「ねぇ、あの男って誰?」
 「へっ?」
 「昨日、奏南と一緒にいた男…誰?」
困ったかのように、顔をしかめる奏南。
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