ああ…やっと来た。君遅すぎじゃない?……え?まいったな、君も何も聞かされないままここに来たのか。全く最近の人間は……おっと、すまないね。では、改めて一から説明しようか。まずは挨拶から。僕はここの支配人の一人。気軽にいちとでも呼んでくれ。そしてもう一人の支配人が…おい、交代。


やあ、もう一人の支配人です、僕のことはにって呼んでくれると嬉しいな。
じゃあ、自己紹介も終わったし説明に移るね。…うん?君の名前?ふふ、知っているから大丈夫さ。

さて、説明も面倒だし簡単に言えば君にはこれから、この屋敷で暫く生活してもらう。なに、一人じゃないよ。君の他にも六人の男女が共に過ごす屋敷さ。期間は夏が終わるまで、ここで寝泊りさえすれば行動に関しては好きにしていいよ。幸い近くには海、山等の自然も、図書館やデパートだってある。夏祭りも近所の神社であるらしい。思うがままに夏を満喫してくれ。
ただし、条件が一つだけ。他の住人の誰でもいい、この夏が終わって秋になっても会える、そんな人を作って欲しいんだ。それが君の御両親の願い、そしてその手伝いが僕たちに与えられた仕事……ふふ、楽しそうだろう?


いきなり寄越されて帰れる条件まであるんだ、不満もあるだろうがどうか我慢しておくれ、きっと君にとって楽しい夏になるはずだから。
…おっと、もうこんな時間か。まあとにかく入った入った、他の住人の紹介もしたいし君もご飯が食べたい頃だろう?食事の用意は既にできてる、さあ、手を取って……。



…無駄に広い廊下を二人と歩いた後、
食堂にて

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