ツイステ 夢小説

□第1章 真紅の暴君編 二
1ページ/6ページ








「学園のメインストリートにグレート・セブンの石像が立ってたじゃん?
あの7人に倣って、この学園には7つの寮があるんだよ」






「げっ!アンタは今朝の!」


「オレ様たちを騙してバラに色を塗らせたヤツなんだゾ!」






ひょっこり現れたのは、エースくんたちの先輩、ケイトさん。……と緑の髪をした見知らぬ人が立っていた。








「騙したなんて人聞き悪いなあ。オレも
やりたくてやってるわけじゃんあいんだよ?寮の決まりだから仕方なくやってるだけで」




「めちゃくちゃ笑顔でしたけど……」



「まあまあデュースちゃん。寮の外なら例のルールに従わなくていいし、今のけーくんは後輩に優しい先輩だから」




「ちゃ、ちゃん付けはやめてください、先輩!」







デュースくんとケイトさんがじゃれていると彼の隣にいた人が、ぷっと笑いだした。





「はは、それはケイトの愛情表現だからな」




「つか、隣のアンタは誰?」




「おっと、悪い。俺はトレイ。
トレイ・クローバー。ケイトと同じくハーツラビュルの3年だ」






あら、やっぱり先輩でしたのね。ちょっと優しそう。




「ってか、今朝は会わなかった子がいるんだけど?」



「君たちはオンボロ……ゴホン、使われていなかった寮の寮長と監督生に着任した新入生たちだろう?」



「今…オンボロって言いかけたよね?」



『あの状態ならそう言われても仕方ないわ』






見た目はまだ趣あり過ぎな寮ですが、大丈夫です!近いうちに綺麗な寮になる!……予定です。






「へー!初めまして!オレは3年のケイト・ダイヤモンドくんでーす!
ケーくんって呼んでいいよ。よろよろ♪」





なんとまあ、軽い人ですね…





『初めまして、アイリンと申します。どうぞよろしくお願いいたします。ダイヤモンド様、クローバー様』


と、立ち上がって会釈した。
おっと、動じない人ですね。





「ダ、ダイヤモンド様…?」


「初めてなんだけど…そう呼ばれるの…」


「ごほんっ…ケイトに聞いてる。昨日はうちの寮の奴らが迷惑かけて悪かったな」


「って、ちゃっかり隣に座ってるし……」







ぐいぐいパーソナルスペースに入ってくるケイトさんに便乗してか、トレイさんもしっかりとなりに座ってきた。







「まーま。せっかく同じ寮に入ったんだから、仲良くしよーよ。とりまアドレス交換で〜!」



「僕たち、スマホ持ってないので、メアドの交換はまたいずれで…」



「えっ、スマホ持ってないの!?マジヤバ!天然記念物並みにレアじゃん。最新機種安くしてくれるお店、紹介したげるよ〜

今度スマホ選びデートとかどお?」







大変、ユウさんがチャラ男の毒牙に!
とまあ、本人は気にしていませんが。

それにしても……



(スマホは持っていないのではなく、持って“きて”いないだけ!
異世界に来た時なかったのです!)


直接は絶対言えないユウさんは内心。
ぐいぐいと来るケイトさんに一同は少し引き気味。





「ケイト。新入生が引いてるから、ほどほどにな」



「あはは、ごめんごめん!で、寮の話だっけ?」







トレイさんが上手く制止してくれたおかげで、話がやっともとに戻った。





「いいねえ〜会話がフレッシュ!何でもお兄さんたちが教えてあげよう」



「つか、他よりまずうちの寮について教えて欲しいんすけど。

あの“ハートの女王の法律とかいう変なルールは一体なんなの?」



「伝説のハートの女王についてはお前たちもよく知ってるだろう?
規律を重んじ、厳格なルールを作ることによって、変な奴らばかりの不思議な国を治めていた」



「そんなハートの女王をリスぺクトして、我がハーツラビュル寮生は、ハートの女王のドレスの色である赤と黒の腕章をつけてハートの女王の作った法律に従うのが伝統ってわけ」




「肩が凝りそうな寮なんだゾ〜!」







ハーツラビュル寮について聞いたグリムの感想がそれ。
まあ、決まりの量にもよるもの…ですが…





「どれくらい厳しく伝統を守るかは寮長の気分次第で、前の寮長はかなりゆるゆるだったんだけどね〜」



「リドル寮長は歴代寮長の中でも飛び抜けて真面目でね。
だから、最大限その伝統を守ろうとしてるというわけだ」


「げぇ〜〜。めんどくさ……」






まあ…郷に入っては郷に従えって言います…仕方ありません…。

さらにグリムに聞かれて、先輩たちは他の寮について教えてくれた。
次へ
前の章へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ