HQ×黒子夢小説
□第2試合 おにぎりちゃんとチケット
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さて、どうしたのでしょう。
特徴的な頭の先輩におにぎりをあげたあの日からまだ3日しか経っていない今日。
一枚のチケットを眺めるナズナ。
いつものように部活前の千鶴に間食を渡した後、ぽつんと残ったナズナの名を呼んだのは知らない男子生徒だった。
千鶴もいない誰もいない教室で全く知らない人と2人きり。
「今、ちょっといい?」
『?』
「そうそう、そこの君」
来て来てと手招きするその人へ一歩、また一歩と近づく。
『……何でしょう?』
「コレ…」
ぺらりと一枚のチケットを渡された。
『?』
「今度の日曜日、暇だったら一緒に行こう」
『?』
「日曜日の10時、××駅の前で待ってるから」
その人は一方的に話すとその場から走って去った。
で、昇降口で冒頭に戻るのだが…
勝手に押し付けられて受け取るかたちになってしまったそのチケットは、彼が言っていた駅の近くに出来た遊園地のもの。
何故それを私に?、と思考を巡らせるナズナ。
名前も知らない相手。
そんな人がいきなりチケットなんて渡してくるものだろうか。
断ろう。と、Uターンした。
まだ学校にいるだろうか…
次いでに教室に忘れている電子辞書も取りに行くことにした