HQ×黒子夢小説
□第9試合 おにぎりちゃんとGW合宿 3日目
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合宿3日目。
今日でGW合宿最終日。
今日を終えたら、特にバレー部に関わることはなくなる。木兎先輩も満足するでしょう。
赤葦君は、昨日倒れたことを朝起きてすぐに先輩や監督たちに謝罪した。先輩たちも無理しないようにと一言彼に送ってた。
赤葦君が昨日倒れてから、木兎先輩が妙に大人しい。他の先輩たち曰く、気にしていたみたい。意外と繊細なところもあるみたいだ。
今日は午後から練習試合。
予定表を確認してみると、そこには見覚えのある高校の名前だった。
そう言えば、お手伝いに来ていること言ってなかったな。合宿限定だけど。
まあいっか…
午前の練習が終わり、部員たちが昼食をとっている間、練習試合の準備を始める。
昨日洗濯して干したユニフォームを用意し、緩んだネットを締める。
後はパイプ椅子がいる。
合計12脚。
倉庫からある程度の数を出して、1つ、2つ…と並べていく。
出し終えた後、数があっているか…と確認で数えてみる。
1、2、3、4、5、6……7、8、9、10、11…
「じゅーうに!」
?
一人しかいない空間に自分以外の声が聞こえた。振り返ると…
「よ!おにぎりちゃん!今日も昼飯美味かった」
『………。』
木兎先輩がいた。
『………。』
「昼飯食ったから練習しに来た!」
もうですか…早すぎませんか?他の皆さんは?
聞きたいことはやまやまだけど、何一つ言葉として出てこない。
「手伝う!」
『……もう終わったので大丈夫です』
「おう!じゃあ、ボール上げてくれ!」
『私、トスなんて上げられませんよ』
「ボールを適当に上げてくれればいいよ!」
『………。』
その後、他の部員たちが来たのは、彼のスパイク練から15分後のことだった。