Bullet of the promise

□第十二話
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コナンSIDE






「悪いね、ジョディ先生。わざわざ来てもらって」






博士の家にジョディ先生に話があると言って来て貰った。





「いいのよ。病院の傍からの電話じゃ危険だし、こっちも話したいことがあったから・・・

それで何なの?厄介なことになったって?」



「本堂瑛祐だよ。アイツが杯戸中央病院に行ったんだ」






そのきっかけは、家で蘭が園子から最近帝丹高校に転校してきた本堂瑛祐と連絡が取れず、冬休み明けの始業式にやる予定の連絡網が途切れていることを聞いたことだ。


しかも、これが初めてではなく、冬休みに入ってすぐの連絡網のときも彼で止まったらしい。





もしかしたら、キールこと水無怜奈にそっくりな姉を捜しているのではないかという蘭に何か言ってなかったか聞いたら、








‘杯戸中央病院で手掛かりを見つけた’









と言っていたそうだ。


水無怜奈のことだと思ったら、蘭は父親の会社の仲間を見つけたのだと話した。





西の高校生探偵、服部平次の協力により、本堂瑛祐の父親の情報を握った中、彼はカンパニーに入っていることが分かった。

そこで、もしかしたらカンパニーも水無怜奈を捜しているんじゃないかと思ったから、ジョディ先生にそのことを話すために呼んだのだ。





「あぁ、水無怜奈にそっくりな姉を捜してる男の子ね。

確かにその子なら、年末病院に来たけど・・・」



「ホント?」



「えぇ。姉の写真を看護士たちに見せて聞いてたみたいだけど、彼女たちは水無怜奈のことは何も知らされてないから、何も収穫を得られず帰ったはずよ」



「いや、お姉さんのことじゃなくて父親の仲間をその病院内で見たって言うんだ」



「ち、父親の?てまさか・・・カンパニー・・・?」



「あぁ。彼らも水無怜奈を探している可能性が出てきたんだよ。

その目的はまだ分からないけどね」



「確かに、それが本当なら厄介ね。カンパニーなら我々FBI捜査官の顔を知っているかも知れないし、彼らは手段を選ばないから例え病院内ででも荒っぽいことをやりかねない」









それにより、黒ずくめの奴らにも水無怜奈の居場所がバレる。

病院に立ち寄っただけならいいが、すでに病院内に潜伏していたら早く手を打たねばならない。






すると、俺たちの話を聞いていた博士はさっきから言っていた単語の意味が分からず、聞いた。





「あの〜さっきから気になっておるんじゃが・・・カンパニーって何なんじゃ?君らの話からして、とてもただの会社とは」


「FBIを“ビウロウ(事務所)”と呼ばれているように“カンパニー(会社)”も俗称よ」





隣で一緒に聞いていた灰原が博士の質問に答えた。







アメリカ合衆国の国策遂行のために情報収集や対外工作を行う大統領直属の諜報機関・・・CIAのこと。


つまり本堂瑛祐の父親はアメリカのスパイだってこと。



しかし、「まだ可能性があるだけのこと」、と灰原に言ったがジョディ先生が「間違いない」と絶対の確信を発した。








「感謝してよ。いろいろなところに探りを入れてやっと掴んだんだから」







本名はイーサン本堂。日系2世のアメリカ人で30年前にCIAに入った諜報員。

その3年後日本で結婚しそのまま潜伏して、黒ずくめの情報を探していた。





「CIAが水無怜奈の行方を追っている話を信じるなら・・・まず間違いないわね」






その話を聞いた灰原は本堂瑛祐が自分の姉そっくりに整形した組織の仲間、水無怜奈を捜していろいろな病院をうろついているなら止めに入るのではないかと疑問を持って口に出した。


博士もそれに同意したら、俺は、蘭から杯戸中央病院で父親の仲間を見つけそれから連絡が途絶えているため、水無怜奈捜しは止まったと言った。





「じゃぁ、その子はCIAに?」



「あぁ。多分保護されたんだと思う
ぜ・・・みかねた父親の頼みでな」



「残念だけど、それはないわ。
その子の父、イーサン本堂は・・・・
 









4年前になくなっているから」
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