拝啓、愛しいあなたへ
□第1話
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ゆらゆらと浮遊しているような感覚。
水の中にいるみたい…
でも、苦しくない。
病気も癒えたからかしら…
〈―――…―――…〉
どこかで機械のような声が聞こえる。
誰か来たのかしら?
お姉さまと皆にとって良き知らせとなるといいのですが…
〈告…――――…〉
告?告知?何を知らせるの?
まあ、いっか…
最後に、お姉さまへ踊りを見せることができてよかった…
でも、もしまた転生したら、今度はたくさん舞えるようになりたい…
〈告。ユニークスキル、“舞踏家”を獲得しました〉
ユニークスキル?…とは?
それより、先ほどから聞こえるこの声はどなた?
ハロ…ではないね。
また中佐様が新しい機械を作られたのかしら?
――というより、この声…頭に直接語られているようだけど…新しい技術?
……まあ、考えても仕方ないわね。
寝ましょう。