未来へ
□第三話
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…――こころのたまご。
子どもはみんなこころの中にたまごを持ってる
目には見えないこころのたまご
おとなになると消えてしまう…――
「――あれ?これ…とちゅうでページがやぶれてる…」
「その絵本はねガーディアンの設立者、初代Kがかいたものなんだよ。こころのたまご…なにかに似てると思わない?」
「あっ…!」
「そっ!みんなが持ってるこころのたまご。でもたまにヘンテコなたまごもあるの…そこからでてきたもう一人の自分。
それがしゅごキャラ!」
「ぼくたちガーディアンはしゅごキャラ持ちの者が代々メンバーを受けついでる」
『(あ…ってことは…)』
どんどん進む話。
あいはその先に続く言葉を予測した。
「…だから日奈森あむさん、あいさん。キミたちもガーディアンに入ってほしい」
『(やっぱり…)』
それも的中。
一方、憧れの王子と一緒にガーディアンに入ることで胸を高鳴らせるあむ。
「…い…やだ」
が、断った。
「なっなんで――!?ガーディアンになればいろんな特権てんこもりなのにっ」
「……その…ロイヤルケープ…着るのが…ヤだから…」
「ケープって…それだけ?」
「それだけって…だいじなコトじゃん!どーしたってあたしのファッション哲学と美意識に反するし!」
「ぷっ…ははっ!なんだぁコイツおもしれー
ごーかく!!」
「だっ…入んないってば!」
「日奈森さん。どうしてもダメかな…?」
「うっ…い…いくら王子のたのみでも…そんなの入ったらまたクラスで浮いちゃうの確実だし…」
唯世のキラキラ攻撃に言いよどむあむ。しかし、彼女の意志も強く…
「ごっごめんなさーい!!」
『Σ!!』
「あ」
「逃げた」
あいを置いて逃げてしまったあむ。
で、当然矛先はあいに向けられ…
「あいちんは入ってくれるよね!?ね?」
『ごめんなさい。』
すっぱり切り捨てた。
「何で!?」
『…目立ちたくないので』
「えー…あいちんも〜…」
『すみません…。行くよ』
〈えー…〉
〈もう少し食べていようよ〜〉
〈ティータイムはまだ終わっていませんよ〉
〈女王に急がせるなんて…せっかちな家来ですこと〉
〈み、みんな…〉
『………行くよ?』
〈〈〈〈〈………はい。〉〉〉〉〉
「「「「………;」」」」
再びロイヤルガーデンに吹雪が吹き始める前に、あいのしゅごキャラは帰ることを決意した。
to be continued…