未来へ
□第四話
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翌朝。
変わらず二人で登校するあむとあい。
今日も一日、平和な日々が始まる。
「つかまえたっ♡」
「わっ!あっ…キミ、ガーディアンの…」
後ろからあむに抱き着いたのは、昨日紹介されたガーディアンのQチェア。
『(近くでみると、本当に綺麗な人だな…)』
慌てるあむと反対になでしこの顔を見てそう思うあい。
「教室までいっしょにいきましょ?」
「なっなっなんで…」
「いいじゃなーい。わたし、あむちゃんたちとなかよくなりたいの♡」
慣れないスキンシップに慌てるあむ。
そんな彼女たちを見て噂する周りの生徒たち。
だっ
「あっ」
視線と話し声に我に返ったあむはあいと共にその場を離れた。
だが、それぞれの教室でも…
「聞いたよ、日奈森さん!」
「お姉さん、ガーディアン入りを断ったって!?」
「かっこいい!!」
『……(もう、噂になってる…)』
平和な日々が始まる…はずだった。
〜第四話 3人目のしゅごキャラ〜
「――というわけで、あしたから春休み。
宿題がない休みだからって始業式があることを忘れないように」
HRも担任の先生にそう締めくくられ、あいたちは3年生の学校を終えた。
放課後。
待ち合わせをしたあいとあむは、帰り路を歩きながら新年度のことを話していた。
「新しいクラスに友だちできるかなあ…」
『そっか…クラス替え…』
「そうそう。」
〈だいじょうぶだよ、あむちゃん!〉
不安そうなあむを慰めるラン。
何か彼女にはいい考えがあるのだろうか。
〈自己紹介のとき、キャラチェンジでハデにいっちゃえ!〉
「ぶっとばすよ、アンタ」
〈あいちゃんもわたしとキャラチェンジして、ノリノリの自己しょ…――〉
パタンっ
『……しない』
とんでもない案だった。
しかも、バスケットから何故か増えたし。
「はーあ…せめて春休み中にだれかと遊ぶ約束すればよかっ…」
「呼んだ?」
「ぎゃ」
『!!』
突然の背後からの声。
『「………」』
「まあカワイイ。ホントにこわがり屋さん♡」
膝をがくがくと震わせながら見上げるあむとなでしこの隣で目を見開くあい…
「わたしなら大歓迎よ。たくさん遊んで大親友になったいましょ♡」
「そっそんなこといったって、どっ、どうせっガーディアンにひきいれる作戦でしょ」
「バレてた?」
「やっぱりか」
『隠す気もないなんて…』
〈なでしこ…そろそろアレを〉
『アレ?』
「はーい。対あむちゃん用ヒミツ兵器…」
ヒミツ兵器…一体どんなものが…
固唾を呑むあいになでしこが取り出したのは…