未来へ

□第十四話
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翌朝。



不安も抱えながら学校へ行く準備をしていると、机にある“本”がまた光だした。




〈あいちゃん…〉


『………。』



以前にあったように手に取ると、勝手に開き、パラパラ…と次々にページがめくられる。
そして、あるページで開き止まる。


そのページ書かれていた文字に目を通すと、顔を上げ、あむの部屋がある方へ向いた。





『……今日の…放課後…』


















〜第十四話 決意のキャラなり“白うさぎ”〜


















カーン コーン…


ホームルームが終わり、あいはややへガーディアン会議を休むことを伝えると、急いであむの教室へ向かった。





「あむちゃんなら、ホームルームが終わった後、急いで教室を出て行ったけど…」


『そうですか…ありがとうございます』




教室にいたなでしこにあむのことを尋ねるとそう返ってきた。




〈あむさん、どこに行ったんだろう…?〉


『多分、スゥを助けに行ったと思う。二階堂先生に呼び出されて…』





昨日、二階堂があむにささやいたのは、あの時だけ。
きっとその時に呼び出したのだとあいは推測する。





〈でも、どこに…?〉


『………。』




イースターは大きな会社で、関連も幅広い。
それに子どものあいが行ける場所とは限りがある。





〈そうだ!“なんとなくレーダー”でランたちの気配をたどればいいんだ!〉


〈ランたちもあむさんの傍にいるだろうしね〜〉


〈それが一番いい方法ですね〉


〈で、でも…もし違うしゅごたまの気配だったら…〉


〈そのときはその時ですわ〉


〈じゃあ、こうしましょう。ボクたちの中で一番正確に気配を感じることができる人が代表して気配をさがす。
もし間違っていても、恨みっこなしで〉


〈さんせーい!〉


〈いいんじゃな〜い?〉


〈わたくしは最初からそう言おうとしていたところで――〉


『で?その一番正確なのは誰なの?』




因みに、と会話を聞いていたあいが尋ねると、帰ってきたのは…




〈〈〈〈わたくしですわ/ぼくですね/ボク〜/あたしよ!!〉〉〉〉


『〈…………。〉』


〈ランとよく遊んでいるあたしが一番正確だわ!〉


〈ぼくもミキと仲いいですよ。芸術の面でも気が合いますし、スゥとは一緒にお茶もする仲ですので…〉


〈気配のことならボクが一番さ〜〉


〈女王であるわたくしが率先しているのです!文句いわずについてきなさい!〉





ダメだこりゃ…
誰のレーダーで探すで口論しているが、そんなことしている間にあむが危険な目に遭う可能性が高くなるだけだ。




〈どうする?あいちゃん…〉


『………こうなったら…』





あいが出した行動は意外なものだった。
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