悪魔執事と黒い猫 夢小説

□第2夜
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天使狩りが無事に終わり、屋敷へ戻ろうとした時。ロノが天を見上げてつぶやいた。



「ん?なんだあれ?空から何か降ってきてる…?天使にしちゃあ小さすぎるな…」




彼にならって見上げると、確かに何かが空から降ってきている。




『あれって…箱?』


「主様!少し確かめてみましょう!」



怪しいものかもしれないのに、好奇心の方が動いてしまった。それはロノも同じのようで、二人はそれが落ちたであろう森の奥へ進んた。




「これは…木箱?ここから開くみたいです」




ロノは特に臆すことなく、木箱の蓋を開けてみた。
すると中に入っていたのは…



「すぅ…すぅ…」



気持ちよさそうに眠る黒い何かだった。




「な、なんだこの黒い毛玉!」


『わぁ、可愛い!』



二人が声をあげてもすやすやと眠り続ける生き物(…と思われるもの)。




「可愛いっすか…?潰れた鼻…黒い毛。もしかして、こいつ黒い豚か?」


『え?猫じゃないの?』


「こんな鼻の潰れた猫なんていませんよ!」


『そう?こんな長毛の豚も珍しいわ』


「それは…確かに…
でももし黒豚だったら、今夜の食材にちょうどいいですね!古いレシピ本に黒豚を使った“とんかつ“ってレシピがあったんです!すごく美味しそうだったんで、主様にも食べてもらいたいんですよね!」


『黒豚のとんかつ!美味しそうね!』




美味しいのだろう。ただし、それは本物の黒豚だったらの話だ。少なくとも、こんなに小さな豚だったら1人分くらいしかできないのではないか、とひっそり思う。


そんな話していると、木箱の生き物は唸りながら目を開けた。





「あれ?ここはどこですか?」


「あっ!豚が目を覚ました!」


『おはよう。ここは“Devil‘s Palace“近くの森よ』


「森…?」


「ぶ、豚が喋った…!?」


『あら?豚が話すのは可笑しいことなのね』


「当たり前です!」


『天使や魔導服はあるのに?』


「なんの関係っすか、それ…」



月華の中では非現実なことがすでに起こっているのに、生き物が話すことは彼らにとって非現実のようだ。



「し、失礼ですね!僕は豚じゃありません!猫ですよ!」


『やっぱり猫だったのね!』


「猫!?こんな鼻が潰れた猫見たことねーぞ!って驚くのはそこじゃねぇか。なんでお前喋れるんだ…?」


「えーっと…確かに猫が話をするのは変ですよね…?」


「いや、自分で言うなよ!」



まるで他人事のように言う猫。
ぱっちりした瞳に輝く色に見覚えがある気がするが…不思議が大渋滞のせいかなんだか…




(あれ?なんだか頭がクラクラする…)




強い目眩が襲ってきて、気がつけば体が傾いていた。




「うわっ!大丈夫ですか!?主様!主様!」



遠のく意識でロノの焦る声を最後に気を失ってしまった。
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