悪魔執事と黒い猫 夢小説

□第3夜
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1日の予定を終え、自分の家に帰宅した。


夢遊病だと思って精神科の病院へ行ってみたが、結果は異常なし。また異変があったら来るように、と医師から言われ病院を後にした。
そのあとは、特に異常ないならよかったと買い物やカフェに行って1日を過ごした。


『さて、お風呂とご飯どっちにしようかな…』


昨日のことは少し気になるが、すっかりいつも通りの生活を送っていた。
荷物をおきながら今夜の晩御飯について考えていたら、声が聞こえた。




「主様…主様…。早く…お戻りください」


『え?』




一人暮らしであるはずの部屋から別の声が聞こえた。
だが、あたりを見渡しても誰もいない。もう一度慎重に耳を澄ましたが、何も聞こえない。




『気のせい…』


「主様…聞こえますか?」


『では、なさそうね…』



思わず苦笑してしまい声のする方へ足を進める。
机の上に丁重に保管した金色の指輪。どうやら声は、ここから聞こえるようだ。




「主様…主様…。早く…この指輪をつけてください」



促されるまま指輪をつけてみると、昨日と同様に強烈な眠気が襲ってきた。
せめてベッドに寝転がったのは、一種の防衛本能と思うことにした。







ーーーーー
ーーー
ーー






『ん…っ』



目を開けると、昨日と同じ部屋、同じ人物が真っ先に映った。




「おかえりなさいませ。主様」


『……ただいま、ベリアンさん』



思わずそう返してしまった。



「私に敬称と敬語は不要だとお伝えいたしましたよ。どうぞ“ベリアン“とお呼びください」


『そうだったね…また来たということは、やっぱり夢じゃないようね』


「ええ。ここは夢ではありません。この屋敷も、私たち執事も現実に存在しているのです」


『そうみたいね…』




まさか…またこの体験ができるとは思わなかった。月華は昨日のことを思い出し、頭を下げた。




『それじゃあ…私は昨日、お話の途中でいなくなってしまったのね。ごめんなさい』


「そんな…頭をお上げください!主様が混乱されるのも無理はありません!また来てくださってありがとうございます」




昨日と同じ柔らかい微笑みを浮かべながら、ベリアンは月華の謝罪を許した。
仕草や言葉からして、礼儀作法をしっかり学んでいるのは明白。そんな彼へ失礼なことをしたのに…優しい人だ。



『聞きたいことがたくさんあるの。この世界のこと、教えてくれる?』


「ええ、もちろん…私にお答えできることならば、何なりと…」




ガタッ、ガタッ
ベリアンに尋ねようとした時、下の方から物音が聞こえた。





「どうやら下の階で、他の執事たちが取り込んでいるようですね」


『ロノさん…だったかしら?』


「はい。そういえば、昨日紹介できなかった執事たちもいますね!そうだ、主様!下におりてみましょうか!」




ベリアンに誘われて、月華は部屋を出てみた。
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