Bullet of the promise

□第一話
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拳銃を持っていることに怯えた乗客は何か、何かと騒ぎ始めた。








ドンッ!!







「キャアアァ!!!」




「聞こえねぇのか!大人しくしていろー!!」









その一言でバスの中は一気に静まりかえる。





そんな中、もう一人の銃を持っている男がバスの運転手に銃口を向け、次々に命令をした。





勿論、運転手は怯えながらでもその命令に従う。


そのため、静まり返ったバスはゆっくりと発車した。











「よーし、いい子だ。


さあ…あんたらが持っている携帯電話を全てこっちに渡してもらおうか…

隠すなよ…隠したら一生掛けられなくなっちまうぜ?」







その言葉に乗客の人たちは次々に携帯を出し男に渡し始めた。





一時バスは動いていたが、信号に引っかかったのかまた停車した。

運転手はバス会社へ連絡をしたが、男の一人に取られ自分たちがバスを占拠したことを言った。






なんでも要求は、今服役中の‘矢島国男’という男の釈放みたいだ。

出来なければ、一時間ごとに乗客の命が一人ずつなくなると警察への連絡をするように言った。








「20分後また連絡する。それまで準備は整えておけ!」







そう言って連絡を切ったら、バスは再び動き始めた。










「(矢島国男…矢島国男って先月爆弾を使って宝石店を襲った、強盗グループの一人じゃねぇか)」




『(なるほど…もしかして彼は捕まった仲間、ボスでその奪還っていうことなのね・・・)』




「おい。そこの帽子を被ったお前!携帯を早く出せ!!」




『え?あ、はい……どうぞ』




「フン、ボーっとしやがって…おい!次はそこのお前!早く出せ!」




「ああ、すみません。携帯、持ってないですよ。」




「チッ、しけた野郎だ。おい、隣の親父。なんだ、その耳につけているものは?」




「ほ、補聴器です。わ、若いころ耳を悪くして、そ、それで…」







彼の隣に座る老人が犯人に答えたら、二度目の舌打ちした後、私の反対に座る女性に銃口を向けた。






「おい、そこ!クチャクチャうるせぇぞ!」



「当たり前でしょ?ガム噛んでいるから。」







犯人がその女性の真横を発砲したことのよって、乗客は彼女のほうを向き、女性は大人しくなる。








(…?あれ?)







男がその女性から顔をそらした時、私は何かを不思議に思った。




男が満足そうに笑ってもう一人の男のほうに行こうかしたその時…
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