Bullet of the promise
□第六話
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翌年…
再び大学の夏休みで日本に来て、明美と約束どおり、買い物をしたり、お茶したり、映画を見に行ったりした。
そして…
『え、彼氏が……できた…だと!?』
「衝撃受けすぎだよ、友梨奈…;
諸星大って名前なの…
二ヶ月前に事故で人をひいてしまったって話したでしょ?
その時、会った人で…」
『そうなの?よかったね!明美、その人のこと気になっていたでしょ?
実ったんだ!!おめでとう!!』
「ありがとう、友梨奈。大君、不器用さんだけど、優しい人なの…
いつか、友梨奈にも紹介するね!!」
『うん!』
大好きな人と恋人になって、幸せそうな顔をする明美に、私は心から喜んだ。
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それから、さらに2年後
大学卒業後、FBIに入るための厳しい訓練を終わらせ、父の知人の伝手でFBI、しかも例の組織を追う班に私も加わることになった。
新人であって仕事に慣れるためでもあってとても忙しい毎日。
そのため、日本に行く日も明美と会う時間も徐々に減ってしまった。
『ごめんね、またお預けになってしまって・・・』
≪気にしないで!お仕事が忙しいのでしょう?お出かけは、いつでもできるから!≫
『そうだけど・・・ケーキバイキングみたい
な、期間限定ものはなかなか行けないでしょ?
本当は行きたかったんじゃ・・・』
≪大丈夫だって!
友梨奈に会えないのは寂しいけど、お出かけのことは全然気にしてないから!
それより、お仕事を頑張りすぎて、身体を壊さないようにね!≫
『大丈夫よ、私人間じゃないから!』
≪え!?友梨奈ってロボットだったの!?≫
『すみません嘘です人間です…。それより明美お母さんみたい』
≪そう?まあ、いつも妹に言ってるから≫
『あぁ、例の妹さん?
そういえば、明美にはたくさん人を紹介してもらう約束があったね!
ちゃんと守れるように、早く仕事終わらせるから!!』
≪うん!じゃあ、今度は何時会う?≫
『来週の日曜日はどう?その前日から休暇が貰えそうなの』
≪本当?日曜日ね?楽しみにしておくわ!≫
『今度こそ、キャンセルにしないようにするから!』
≪うん。じゃあ、お休み!≫
『お休み〜』
何気ない電話でも、私はうれしかった。
私にとって明美は3年前から命の恩人で大事な友人だった。