Bullet of the promise

□第七話
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ガチャッと灰原の部屋の扉が開き、博士とコナンは扉のほうに顔を向けた。



出てきたのは、女性の服を小さな手で掴みながら眠る少女と、それを抱える友梨奈だった。







『長居してしまって、ごめんなさい博士。この子、疲れて眠ってしまったの。


ベッドはどこ?』



「おお、かまわんよ。ベッドはほれ、あそこじゃ」








博士は友梨奈が申し訳なさそうに謝罪したら、あっさりと許し、ベッドのほうを指差した。



友梨奈は博士にお礼を言い、灰原をベッドに寝かせる。






「それより、何を話していたんだ?二人とも目が赤くなるまで泣いて」






コナンは友梨奈に近づき、呆れた顔と声で聞いた。





『シー。・・・二人だけの秘密、秘密。男の子が入ってはダメよ』



「ま〜た始まった、友梨奈姉の“秘密”。ちょっとは俺に教えてくれたっていいだろ?


もう、子供じゃねぇし」



『あら?私からはまだ子供のように見えるけど?』



「見た目の問題じゃねぇよ!!」ムグッ



『馬鹿新一、大きな声を出さないの。哀ちゃんが起きちゃうでしょ』






友梨奈の茶化しに大きな声で反論したコナンの口に手を当てて、小声でしかった。


コナンもハッとして灰原の方を見たら、本人は静かに呼吸して、ぐっすり寝ていたのを見て、‘わりぃ’と反省した。






『(クスクスッ)それより、新一は帰らなくていいの?

蘭も心配しているんじゃ・・・』




「やっべ!!蘭に連絡してねぇ!」




『仕方ないね・・・私が一緒に行ってあげる。タクシーで乗って帰りましょう?』




「え、いいのか?灰原を置いていって・・・」




『彼女なら大丈夫。他人の心配する前に自分の心配をしなさい。


では、博士。お邪魔しました。』



「おお、またいつでも来なさい」







そう言って友梨奈はコナンの手を引いて、博士の家を出た。
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