Bullet of the promise

□第九話
3ページ/3ページ






ガチャッ





すると、彼らがいる部屋の扉が開き友梨奈が入ってきた。






「遅かったな。何処に行ってたんだ?」



『ちょっとモフりに』





と、答える友梨奈に一同首を傾げるが、彼女が謎の答えを言ってくるのは今に始まった事ではないのであえて深く追求しなかった。





『意識は戻りましたか?』



「いや、まだだ」



「しかし、アナウンサーが突然消えたら、テレビ局が黙っちゃおるまい」









ジェイムズがそう心配していると、ジョディは部屋の窓のほうへ行き、カーテンを開けた。


友梨奈や赤井、ジェイムズも彼女の傍に行き、外で携帯を操作している少年を見た。







「大丈夫。

あの子(Cool Kid)が上手くやってくれるらしいから・・・」



「また、あのボウヤか・・・何者なんだ?」



「探偵よ。私のお気に入りのね」






一方コナンは蝶ネクタイ型変声機で水無怜奈を演じ、しばらく休暇をもらうように頼んでいた。



ジョディの隣でコナンを見ていた友梨奈は、そっと口を開いた。





『でも…これ以上あの子を組織の捜査に入れるのは…』



「え?」





それを聞いたジョディは勿論、近くにいた赤井やジェイムズも友梨奈のほうを見た。






『確かにあの子は頭もきれるし、ジョディさんが気にいる気持ちも分かります。


でも、あの子は一般人でまだ子供です。


彼らに目を付けられ何かあったら、責任はあの子一人の命じゃ治まらない。




それに・・・』







友梨奈は親が子供を心配するような顔でコナンを見て、言いかけた言葉を言った。













『これ以上、危険なことをさせたくないんです・・・






























あ、“危険な事”と言うのは決して子供のふりして女の子の恥ずかしい姿を見たりとかそういう事では…』




「何の話?」







一気に空気が台無しだ。

しかし、いきなり意味の分からない事を言うのもいつもの事なので深く追求しない。






「前から思っていたんだが・・・お前、あのボウヤと何かあるのか?」



「コナン君も貴方のこと知っているようだったけど・・・どうなの、友梨奈?」



『……まあ、しいて言うなら弟…ですね』


「弟…?」








友梨奈はそれだけ答えて、じっとコナンを見つめていた。
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ