Bullet of the promise
□第十一話
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病院から出た私は、スーパーへ行こうと米花公園前を通っていた。
「ちょっと・・・絶対上、見ないでよ。見たら抹殺よ!」
「見ねぇって・・・いいから早くしろよ」
おやおや?
公園の中から聞き覚えのある声が聞こえ、公園の中へ目を向けたそこには、一人はベンチの背もたれの上に立ち、一人はその子の上になって今にも危なそうな格好の小さな影があった。
「(なんで?何で通りかかった俺がこんなことしなきゃ・・・)」
「大丈夫よ。さ、おいで・・・もうちょっとだけど。ホント江戸川君って必要以上に小さいんだから。
ちょ、失礼」
「痛ッ・・・えぇえぇ、誰かさんのおかげでな・・・」
『お二人さん、何してるの?』
あまりにも危なそうだから、私は二人に近づいて話しかけたら、二人とも私のほうにビックリしたような顔をして振り向いた。
「「友梨奈姉/友梨奈さん!!」」
『木の上に何かあるの?』
そう言って私は先ほど哀ちゃんが手を伸ばしていたほうを見たら・・・
ニー、ニー!!
ちっこいニャンコがいました
『…………。』
「…友梨奈さん?」
「(あ…そういえば友梨奈姉って……確か…)」
『ニャンコ〜〜〜!!////ニャンコだ…嗚呼、モフモフ…嗚呼、モフモフだ!!』
「(無類の猫好きだっけ…;)」
両手を広げて周りにハートを撒き散らす。
「友梨奈……さん?;」
『ハッ!ごめんね、つい・・・;
察するに、子猫(あの子)を降ろしてあげたいのね』
「えぇ・・・でも、届きそうになくて」
「友梨奈姉、何とかしてくれよー」
『お姉さまに任せなさい!
とりあえず、二人とも降りようか。このままじゃ二人とも危ないから。
私が哀ちゃんを抱っこしたら、届くと思うよ?』
「え、えぇ///ありがとう///」
「んじゃ、俺は帰ると・・・『新一も協力して。首輪をしているってことは、飼い主を探す必要があるでしょ』・・・」
帰ろうとする新一を引きとめ、私たちは子猫の救出を始めた。