Bullet of the promise

□第十三話
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「今すぐ水無怜奈を別の場所に移すべきです。


組織の仲間がここに潜伏していると分かった以上、このままここで匿うのはリスクが大きすぎるわ」








私たちは空いてる病室に入り、彼らへの対策を練っていた。






「だか、事を急いて動けば彼女がここにいると組織に教えるようなもの。

他に入院させられる病院があれば手のやりようがあるんだが」



「いいんじゃないですか、このままで?」



「こ、“このままで”って・・・」



『私も赤井さんに賛成です。

わざわざ患者になり、看護士にカマをかけて水無怜奈の所在を聞いているとなると、まだ探っている段階。

確証はまだ得てないと思います』



「それにこれはチャンスだ。一本だった糸を二本に増やすためのな」








早速、多くの患者がいる中で年末に入院してきた男性の患者は20人以上。
その中から、奴らの仲間を絞り出すのは時間が掛かる上に困難だ。








しかし・・・








「せめて、さっきの看護士がその男に尋ねられた日が何時だったかを覚えていてくれたら・・・」



「12月18日から21日までの4日間だと思うよ」







ジョディさんの言葉にコナン君が答えると私たちは彼のほうに顔を向けた。







帝丹高校の冬休みの日や本堂瑛祐が病院に訪ねてきた日などを照らし合わせた新一の推測を聞いたら、ジェイムズさんはすぐに院長さんにその日に入院した患者のリストを出して貰いに出て行った。








「あと気がかりなのは、瑛祐って子の行方だけど・・・」



「まあ、FBIとしてはこのまま消えいてくれた方が都合がいい・・・

“NOC”の息子にうろつかれちゃ、色々支障が出かねんし・・・」



「“NOC”」



『“Non Official Cover”・・・通称NOC。

民間人を装って他国の潜入し活動しているCIAなどの秘密諜報員の事よ』



「色々な事を知っている君でも、これは初耳かしら?」



「いや、知ってたけど・・・その言葉、なんか引っかかって・・・」



「ボスのメールアドレスを知っていて近づいてくる少年を、奴らが野放しにする理由は何もないからな・・・

まあ、NOCの息子の身を案じているのなら諦めたほうがいい」



(そう、彼らなら・・・絶対に・・・)







私は脳裏に友人と2人の男女のことを浮かべながら、そう思った。
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