Bullet of the promise

□第十四話
2ページ/5ページ



コナンSIDE




友梨奈姉に呼び止められ、人気のない場所へ連れて来られた。






『貴方、何考えてるの?』






友梨奈姉は、俺の身長に合わせてしゃがみそう言った。






『確かに貴方はとても頭がきれる。
でも、中身は高校生でも今の外見は小学生。






女子高生の裸を見れることも可愛い女子小学生にハーレムを作ることもできるけど…』




「何の話してんだよ…」



『ベルモットの時みたいに何かあったら、どうするつもりなの?

その時みたいに運よく無事でいられるとは限らないんだよ』







友梨奈姉は決して目を逸らさず、俺を真っ直ぐ見ながら話した。







『私たちが駆けつけたとしても、間に合わなかったら?相手が拳銃を所持していて、貴方を人質として取ったら?


そんなことになったら、彼らを捕まえたり元の身体に戻るどころではないのよ?分かっているの?』



「大丈夫だよ。FBIの仕事は邪魔しないようにするから」



『FBIの仕事の心配や捜査官としてじゃない。



ただ、星宮友梨奈として心配しているのよ』






「え・・・」



『正直、貴方の作戦を反対したかった。そんな危険なことさせたくなかった。

だから、この捜査に入ってそうやって無茶をしないよう、会わないことにしたのに・・・


どうして来たの?


貴方がいなくなって、悲しむ人がたくさんいることがどうして分からないの?』



「!!」






友梨奈姉の言葉にではなく、そう言った彼女の顔を見て驚いた。




ガキの頃から見て来た人。



その記憶の中でも、この顔は今まで見たことのないほどのつらそうな顔だ。




ふと、灰原に言われた言葉を思い出した。





「自分から組織に関わろうとする貴方を見て、友梨奈さんがどんな顔をすると思ってる!?


彼女の悲しい顔をさせるつもりなの!?」








あぁ。そうだ。







俺は友梨奈姉の気持ちを知っていても、ここに来て捜査に加わったんだ。





ジョディ先生に無理を言ってまで。






俺は・・・





「友梨奈姉の気持ちは分かっているよ。

ここに来る前もジョディ先生に止められていたんだから・・・」






友梨奈姉は俺の話を遮らず、静かに聞いてくれる。





昔から変わらない…








自分の気持ちを素直に話せばこの人は…










「でも、俺。これ以上、奴らの好きにはさせたくないし、被害も出したくない。

確かに今の俺の身体は小学生だが・・・俺が出来ることならやりたいし、何時までもこそこそした生活を送りたくないんだ」











子供相手でも、しっかりその話を聞いてくれる。








「だから、ごめん・・・友梨奈姉」












俺が口を閉じると、俺たちの間に静かな時間ができた。







が、それはほんの数分で友梨奈姉のため息によって終わった。









『……分かった。


でも、ベルモットの時みたいな無茶はしないと約束して。
それが、捜査に入る条件よ。








それを破ったら、分かっているよね?』






「う、うん…;」





後ろに見える黒いなにか…

昔からの経験上、彼女の条件を飲むことしかなかった。
                      

SIDE終
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ