Bullet of the promise

□第二十話
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「えぇ〜〜!?水無怜奈をワザと組織に渡した〜!!?」






部屋中にキャメル捜査官に気絶されて漸く目が覚めたジョディさんの驚きの声が響く。


なかなか彼女は声が大きい人みたいだ…。





病院に戻って来たキャメル捜査官から聞かされたのはキール、水無怜奈が組織に奪われたと報告をされたことにより、作戦失敗で落胆するFBI捜査官たち。



しかし、後から戻って来た赤井さんとコナン君が今回の本当の作戦の事を聞かされて、今にいたる。




「ああ。だからキャメルに自分のドライブテクをアピールするように言ったんだよ。

この病院から水無怜奈を連れて脱出する際の運転手に選ばれるようにな・・・


そしてそのことを奴らに判別させ、彼女を奪還させてやったんだよ」







組織がその作戦を読んでまんまと出し抜いたと錯覚させるためにコナンくんとじっくり作戦を練ったのだと赤井さんは冷静に話した。






「じゃ、じゃあ何・・・このゴリラが私のことを殴って気絶させたのも計画のうちだったってわけ!?」






ゴリラ……






「ああ。‘この作戦に支障を来たす人間は黙らせろ’と、指示した」





ジョディさんはキャメル捜査官を指差しながら赤井さんに怒鳴った。




今回は組織の爆弾を使って運転手が死んだかのように偽造するために、車をドリフトさせガードレールの切れ目に運転席のドアが来る絶好の位置に止め、爆発のタイミングに合わせて脱出しなければ成功しない高い技術力が必要だった。







「ドライブテクもないお前にそんな役をやらせるわけにもいかんだろ?」



『ジョディさんの身の安全のためですから・・・ね?』






赤井さんの話を聞いて膨れるジョディさん(可愛い…)の横でジェイムズさんは心配そうに言う





「し、しかし・・・水無怜奈は彼らに繋がる唯一の糸・・・

その彼女を何でむざむざと組織に?」



「昨夜彼女と契約を結んだんですよ。

ただの糸ではなく我々FBIの釣り糸になってくれと・・・このボウヤの策略にのせられてね」





赤井さんはその時既に意識が戻っている水無怜奈との会話の内容を驚くジョディさんたちに話をした。







話の内容には彼女がCIA諜報員であること、

本堂瑛祐は白血病の手術によりO型からAB型になり水無怜奈と姉弟だということ、

彼らの父イーサン本堂は自分の娘である彼女を守るための自ら命を絶った、という事実もあった。




そして水無怜奈には赤井さんからの提案でもう一度組織に戻るように話をしたことも全て話した。
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