Bullet of the promise

□第二一話
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休暇を貰いどこかへ向かう友梨奈。


その一方、ジョディたちは組織が病院に襲撃して来ないかを様子見するため病院にいた。




「え?今日友梨奈、休暇貰っていたのですか?」





友梨奈がいないことにジョディは早速気付きジェイムズからの話に驚いた。






「ああ。何でも大事な用事があるそうだ」



「そっか・・・でも珍しいわね?あの子が一日休暇を申し込むなんて・・・


あ、もしかしてデートだったりして」






ジョディは窓の外を眺めている同僚に視線を送りながら挑発的に言った。



そんなジョディの予想通り、赤井はポーカーフェイスのままだが自分の想い人の名前と“デート”という単語に右手が触れていたカーテンがほんの少しだけ揺れたことに気付きジョディはクスクスと笑い「冗談よ」と言った。





「それで、友梨奈は用事とだけしか言っていないのですか?」



「ああ。まあ、星宮君なら心配しなくても大丈夫だろう」



「そうですね」




アメリカでの友梨奈の強さ歴を思い出し、ジョディは苦笑した。








そんな会話を耳にしながら赤井は同じく昨夜、屋上でのことを思い出していた。




一つ目の質問は難無く答えた友梨奈が二つ目の質問で渋った後出た答えに赤井はすぐにまだ何かある、と分かった。



自分の真偽の問いに答えたときの彼女の顔が今でも頭から離れない。




それ以上は聞かないでくれというような顔を見てしまったら何も言えない。




結局その後は彼女に疲れたと言って逃げられてしまったうえ、今日の彼女は休暇で会えず仕舞い。








我ながら本当に不器用なもんだ。

あの時無理にでも聞きだせばよかったものの…






しかし、彼女を知りたいけど傷付けたくない、もっと近くにいきたいが拒否されたくない、と矛盾の気持ちがいつもある。







「(お前は一体何を考えているんだ?)」







そんな赤井の思いは何時彼女に届くだろうか。
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