Bullet of the promise
□第二二話
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赤井君・・・・
・・・赤井君・・・
「赤井君!さっきから電話が鳴っているが・・・」
「!申し訳ない」
赤井は愛車のシボレーの中で自分の意識の奥に入っていたため携帯の着信音が聞こえていなかった。
近くに居た上司に名前を呼ばれようやく気付き、鳴り続けている携帯に出た。
「はい…」
≪私よ、水無怜奈。今大丈夫?周りに人いない?≫
赤井が電話する横でジェイムズが誰かと聞こうとしたが、赤井は口元に人差し指を立て静かにというジャスチャーをされた。
「ああ、俺一人だ」
≪驚いたでしょ?組織から戻った私からこんなに早く連絡があるなんて≫
「まあ、な…どういうことか説明しろ」
赤井の問いに水無怜奈は組織にいづらくなり、抜けるための高飛びをする手立てをして欲しいと言った。
その条件でFBIが欲しがっている情報は提供すると。
≪今から2人きりで会えないかしら?≫
「…ああ。そっちも一人なら、構わんが」
≪じゃあ時間と場所は後ほどメールで≫
赤井は最後に二つの返事をして電話を切った。
「赤井君・・・電話の相手は水無怜奈かね?」
「はい。これから2人きりで会わないかと言ってきました」
「2人きりということは罠かもしれん。行かないほうが懸命だが」
「ええ、ですが・・・罠だとしたら私が行かなければ彼女は十中八九殺される」
心配の顔で赤井を見るジェイムズに赤井は我ながら勘が働くほうだと自負していると冗談っぽく言った。
「彼女もCIAの端くれ。上手く切り抜ける策があるでしょう」
「と、兎に角ジョディ君と星宮君を呼んでFBIとしての対応を・・・(パシッ)?」
赤井はジェイムズの携帯に手をかけ連絡を取ることを制止した。
「あ、赤井君・・・
ど、どうしたんだね?」
ジェイムズの問いに赤井はニヤリと怪しく笑った。
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