Bullet of the promise

□第二四話
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右手に買い物袋を下げ工藤邸に着き、インターホンを鳴らす。




だが、留守なのか、沖矢さんが出てこれないのか…

ノブに手を掛けると、鍵が開いていた。

あれれ〜おかしいぞ〜?







『開いてる…』








恐る恐る玄関のドアを開いて中に入ると・・・












「「どうも、すみませんでした!!!」」











『へ?』









いきなり大声で謝罪を言っている声になんとも間抜けな声を出してしまった。






















家に上がって声がした方に行くと、そこには今この家に居候中の男と、黒のロング髪、その後ろに男から隠れている茶髪で肩にもつかない長さの見覚えのある高校生2人が。

まさか、女子高生に興味が…(ガタブル)










「訳も分からずいきなり蹴飛ばしちゃったりして・・・」



「そうよ、蘭。こんなイケメンの泥棒がいるわけないんだから!」



「何よ?園子だって‘ざまーみなさい’とか言ってたじゃない?」



「いや・・・まあ、すぐに説明できなかった僕にも非がありますから・・・」



「所で沖矢さん、どこの大学院なんですか?」









蘭の質問に沖矢さんは東都大学の工学部と答えると、園子ちゃんは目の色を変え写メとメルアドを要望した。

しかし、親友に‘彼氏に言う’と言われ結局写メだけ貰うことにして携帯を操作する。



どうやら興味を持っているのは園子ちゃんだけのようだ。よかった。
女子高生趣味だったらどうしようかと思った。







「その前に何か買って来てもいいですか?起きてからまだ何も食べてなくて・・・」



「あ、それじゃ私が。さっきのお詫びに・・・」








お、ここは出番かな?かっこよく決めようじゃないですか。







『その必要はないよ、蘭』











突然現れた声に蘭たちは振り返ると、そこには買い物袋を持って近づく私の姿…










ツンッ…










ベチャッ…











・・・・・。










現状況を報告しましょう。






蘭たちに(かっこよく)近づく私はなぜか躓いて、工藤邸の床へこんにちはしてしまった。



もう、かっこ悪いのなんの。
ええ、どうぞ笑っていいよ。何か言ってください。無言が一番つらいのですよ。


あ、もちろん持っていた食材たちは無事です。





とりあえず…











『その必要ないよ、蘭』









言い直そう。




おでこにバッテンのものが付きそうな顔で言っても全然かっこよくないだろうね。知ってる。







「だ、大丈夫ですか友梨奈さん?」





手を伸ばしてくれる蘭。
ありがとう。優しいね、天使だわ。







「派手に転びましたね…」




あちゃ〜っと顔をする園子ちゃん。
そこは触れないで。







「いらっしゃい、友梨奈さん」






スルーする沖矢さん。それはそれでちょっと辛い。複雑だ…。









『こんにちは。すみません、来るのが遅くなって・・・』



「沖矢さん、友梨奈さんの知り合いだったのですか?」



『うん。と言っても私も先週知り合ったところだけど』



「もしかして彼氏!?」








あれれ、可笑しいな。私先週知り合ったばかりだと言ったはずだよ。
話聞いていたのかな?

右から左へ通過してしまったのかな?





とまあ、そう意味を込めてジト目で園子ちゃんに視線を送る。







「だ、だって・・・知り合ったばかりなのにこうして会いに来るのも・・・

なんか怪しいなって・・・;」









園子ちゃんの言葉に“ああ”と納得して経緯を話した。
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