Bullet of the promise
□第二六話
2ページ/7ページ
≪まさに大胆不敵!ついに怪盗キッドが銀座上空にその怪しい白い姿を現しました!≫
テレビには丁度キッドが現れ周りに居た大勢ファン達が騒いでいた。
≪キッドさん何か一言!一言お願いします!≫
≪キッドさん!≫
現れ地上に降りたキッドに他のアナウンサー達がキッドにコメントを求めた。
≪ああ、では鈴木次郎吉相談役に伝えてください。
“今回は寝耳に水な話。十分な時間が取れず、いつもの予告状を出せなかった無礼をお許し頂きたい”とね≫
キッドが鈴木相談役にそう言ったその時
ザー!
「!!」『Wow…』
突然テレビ映像の奥では銀座の交差点をを四方囲むように網が下から出てきた。
≪あ、網です!交差点が巨大な網で四角く仕切られました!≫
『流石、相談役…派手なことするね・・・;』
「高さ20mくらいでしょうか・・・
気球でもない限り地上に降りたキッドには逃げることは出来ませんね。
しかし・・・」
『“ここで捕まっては、面白くない”と言いたいのですか?』
沖矢さんはただ口角を上げただけだった。
テレビの先では自分に化けて逃げろと叫ぶファン達。
そんな彼らにキッドはこうなることは想定済みだったと言う。
≪じゃあ、この後はどうするつもりで?≫
≪そりゃあまあ、仕事も済んだし帰ろうかと
テレポーテーションで≫
『テレポーテーションって・・・瞬間移動で逃げるってこと?』
「みたいですね。
もしそれで本当に逃げられるとなると、ますます興味があります」
『楽しそうですね、沖矢さん;』
「ええ、謎解きは難しいほどやりがいがありますから」