Bullet of the promise

□第二九話
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コナン君たちと別れたあと、工藤邸に着き、インターホンを鳴らした。




「はい・・・いらっしゃい、友梨奈さん」



『こんにちは、沖矢さん』




玄関の扉が開き、沖矢さんが出てきた。
















『え?博士のところで?』





家に上がり、お茶をしていたら彼から“今日は阿笠博士の家で作りましょう”と提案された。






「ええ。阿笠博士があの子の帰りが遅くなるみたいですから、ビーフシチューを作ってほしいと」



『ビーフシチューならば、沖矢さんだけでも…』



「いえ。少々不安もあるので、念のため友梨奈も来てください。

もちろん、私が作りますから」





何故そうも一緒に行きたがるんだ…。
別にいいけど。





『…分かりました。では、行きましょう』









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「おお!!友梨奈君も来てくれたか!」



『ええ。丁度今日は沖矢さんのところに来る予定でしたから』





“では、キッチン借りますね”とエプロンを着用しながら沖矢さんと共に台所に着いた。







『沖矢さん、まな板を使ってもいいですか?』



「ええ、構いませんよ」



「じゃあ、ワシも何か手伝おうかの」






ピロロロ・・・ピロロロ・・・







博士もエプロンを着て台所に入ってきたら、突然近くのテーブルにおいていた博士の携帯が鳴った。





「はい、阿笠。ん、電話?…はあ、電話ならあったぞ。哀君から」



≪おい、とぼけるな!≫





電話口から怒鳴る声が聞こえ、博士は驚いたように携帯を耳から少し離し、“しとりゃせんよ!”と再び耳に携帯をつけた。



その様子にチラッと博士のほうを向くだけにし、それぞれ料理を続ける。





「今日は遅くなると哀君にが言うから・・・時間のかかるビーフシチューを作っておるんじゃからの♪」



「玉ねぎ、これくらいでしょうか?」



『ええ。いい感じです』



「玉ねぎ、そろそろいい感じですよ」



「おお、そうか?」



≪おい、そこに昴さんもいるのか?≫



「ああ。哀君のいない隙に友梨奈君と作りに来てもらったんじゃ。

彼の料理の腕はなかなかのものじゃからの〜!

なんたって友梨奈君直伝の料理じゃから!!」



「最初は大変でしたけど・・・」



『でも、大分上達しましたよ』






沖矢さんは褒められて少し照れくさいのか、小さく笑いながら、箸を動かし続ける。





「当たり前じゃ!目を離したら焦げてしまうじゃろ!


・・・え?友梨奈君か?」



「『?』」




う?私?


突然、名前が出たことにで沖矢さんと首を傾げた。






「すまんが、今友梨奈君も手が離せそうじゃ・・・」



『いいですよ、博士。変わってと、言っているのでしょう?』



「あ、ああ・・・じゃあ、友梨奈君に代わるぞ」




博士から携帯を受け取り、それを肩と耳の間に挟んだ。
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