Bullet of the promise

□第三十話
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(バーボン…そういえば彼も好きだったな…)




と、その時のことを思い出して考えていると私の代わりにキャメルさんが言った。




「そういえばその酒、あの人も好きでしたね?」



「え?」



(あ・・・)



「赤井さんですよ!

その誘き出した奴やも700ヤード離れたビルから狙撃したって言うのも、赤井さんだったんですよね?」





キャメルさんは何気ない顔で話すがジェイムズとジョディは顔を顰めていた。



彼は自分が言ったことにどこか違うのかと聞いたらジェイムズさんは言葉を濁した。


ジョディさんは無言で手にしていたお酒を元に戻したが、再びキャメルさんが手にした。






「赤井さんがいれば、バーボン何て奴にビビることもないんですけどね」



「ビビってなんかいないわ!私達は組織がじえて動き出すのを待っているだけ!

それに赤井秀一は死んだのよ!




二度とその名を出さないで!




…先に車に戻ってるわね」



『あ・・・ジョディさん・・・』






彼女もさっきまで元気に話していたけど、やはり秀一が亡くなったことはまだつらいのだろう。




「少しは気を遣ってくれ。


彼女にとって赤井君はただのFBIの同僚じゃなかったんだから」



「え、ええ・・・」



『まあ、キャメルさんにも悪気はなかったのでしょう?

ジョディさんも少し強く言いすぎでしたから









“50・50(フィフティ・フィフティ)でお互い様”








ですよ』




「「!!」」





私はそう言ってジョディさんを追いかけた。






「やはり星宮君にとっても違うんだね・・・」






そんな話をしていたなんて私は知らなかった。



















「え?付き合うことになった?

それってこの前言っていた組織の関係者だっていう、宮野明美さん?」



「ああ。だから、お前とは終わりにしてくれ」






ジョディが運転する車の助手席にはまだ髪の長かった赤井秀一が座っていた。

そんな、赤井の発言にジョディは驚いた。







「ちょ、ちょっと待ってシュウ!潜入捜査の為に付き合うんでしょ?


何も私達が別れなくても・・・」



「お前を犠牲にしても潰さねばならない組織だということだ」






ジョディのハンドルを握る手に力が込められた。












「2人の女を同時に愛せるほど・・・器用な性分じゃないんでね」












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