Bullet of the promise

□第四一話
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列車に乗って数分。


推理クイズまで時間あるし、部屋にいるのも退屈だから、蘭たちのいる部屋にお邪魔することにした。





私達が蘭たちの部屋に着いたのは、太めの男性が蘭たちの部屋から離れた時だった。


一体何だったのか?、と真純ちゃんが聞くと、彼女たちに中へ招かれ手紙と先ほどの男性の話話してくれた。



そこに…







ガチャッ…







「あら、コナン君。どうしたの?」



「レディーの部屋に入るときはノックぐらいしなさいよ」







そうだそうだ!それが紳士の嗜みでしょ?





「ここって、7号車だよね?」




無視かい。





「何言ってんだ?ここは8号車。たった今、僕たちが遊びに来たところさ!」



『でも、どうして?』



「………。」







コナン君は答えることなく部屋から出て行った。





子供達が部屋から離れたと分かった途端、園子ちゃんはニシシッ…、と笑う。






「あのガキンチョ。戸惑ってたね!」



「うん…。でも、本当にこれでいいのかな?」



「いいんじゃないか?この手紙にも書いてあるし」




「そうそう。あのおじさんだってそうするように頼んできたじゃない?部屋を交代して探偵役の子たちを錯乱させてくれって」




『まあ、すぐにばれるだろうけど』






と、私が言った途端、また部屋の扉が開いてコナン君が顔を覗かせた。


きょとんとした顔がなんとも可愛らしい。
やっぱりその姿だと昔を思い出される。若かったな…私も。









「あ、あのさ、ここって本当に・・・」



「8号車だって言ってんでしょ!ガキンチョは部屋に戻って大人しくしてろってーの!」







園子ちゃんはコナン君を強制退出させ、勢い良く扉を閉めた。







「全くあのガキンチョは…」



「そ、園子…;」











ガチャッ









またまた扉が開きコナン君が入って来る。

が、その顔はさっきまでとは違う、何か分かったというものだった。







「ちょっとあんたね!」



「この部屋ってさー・・・本当の本当は、7号車のB室・・・だよね?」



「だーかーらー・・・」



「園子姉ちゃんたちも貰ったんでしょ?これと似たカードを!」








コナン君は自分たちも貰ったカードを見せて自分の推理を話す。










彼らと同じ手紙が来て、この部屋にいた被害者役の人と一時的に部屋を入れ替わって、訪ねてくる探偵たちを騙して迷わせろ、と頼まれたのでは、と。















「違う?」



「すっごーい!流石コナン君!

誰かにノックされて扉を開けたら、封筒が落ちてて中のカードにこう書いてあったのよ」









“おめでとう!
あなたは共犯者役に選ばれました!”







と。












「後はコナン君が言ったとおり・・・」



「“7号車のB室で被害者役のお客さんが持ってるから、入れ替わって推理クイズを盛り上げてくれ”ってねぇ!!」






正解されて逆切れする園子ちゃん。
可愛い顔が台無しだよ?







「んで、その被害者役の客と蘭君たちが入れ替わるところに、僕と友梨姉が通りかかって仲間に加わったってわけさ」



『面白そうだったしね♪』



「・・・ハハハ・・・;(オイオイ・・・;)」



「だから、今頃あの被害者役の人、8号車で寛いでるんじゃないかな?」



「んじゃ、小五郎のおじさんは?」



「被害者役の人に言われて食堂車のほうへ行っちゃったわよ!」



「最後にこの推理クイズの解説をする探偵役をやってほしいから・・・食堂車で待機しててくれって・・・」



「へー・・・;」



「それより、初めましてだよな」











すると、真純ちゃんがある少女に話しかける。










「君だろ?灰原って子。君とは一度お話したかったんだよね・・・」



「――っ!?」ドックン・・・












真純ちゃんが腰を下ろして子供と目線を合わせると、哀ちゃんは怯えた表情を見せた。







「――っ(こ、この人・・・まさか・・・まさか!)」



『真純ちゃん・・・――っ!!」



「――っ誰だ?!」













哀ちゃんから真純ちゃんを離そうとしたら、突然真純ちゃんが張り上げた声を出した。

と、同時に私も気配を感じて彼女と同じ方を見た。









「な、何?」



「今、ドア越しに誰かが覗いてたって思ったけど・・・気のせいか」



『………。』









真純ちゃんと同じ事を私も感じていて、それとは別に何かいやな予感がしてならなかった。





食堂車でワインを飲んでいた小五郎は、窓の外から野焼きを目撃するが、8号車の乗客もそれぞれ怯えたような表情でそれを眺めていた。




















その後、コナン君たちと“死体消失のトリック”を解いたと車掌に言うが、まだ推理クイズは出題されていなかったり、彼らが聞かせれていたトリックはそういうのではなかったと聞いた。


そこで、蘭たちと入れ替わって8号車にいる男の元へ向かうことにした。








「どうした、灰原?」



「この列車…妙な気配しない?殺気立ってるっていうか・・・」



「そりゃオメー、クリスティの小説の読みすぎだよ…」



「……。(その気配・・・一人や二人じゃないんだけどね・・・)」


















しかし、その時事件は起きていた。



















8号車のB室に行くと、チェーンロックがかかった部屋から硝煙の臭いがして、男性、室橋悦人さんがこめかみから血を流し、座っていた。





真純ちゃんとコナン君と一緒に扉を破り中に入って、彼の生死を確認したが・・・











「すげー!」



「また、推理クイズですか?」



「いや・・・






本当に亡くなっているよ・・・」







「「「「!!?」」」」



『しかも、これは・・・』










掛かっていたため壊したチェーンロック






サイレンサーが付いた拳銃


















密室殺人だ。


















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