Bullet of the promise

□第四三話
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あのベルツリー急行から数日後。






『おはようございます!』





アルバイトで喫茶ポアロに来たら…








「あ、おはようございます。星宮さん!」




『……………………………え?』







バーボンこと、安室透がいた。








「星宮さん。クリスマスの日は空いてますか?」




『予定がびっしりです』









安室さんの問いにコンマの速さで即答。




ベルツリー急行で彼、安室透が組織の一員バーボンだと分かって、彼と一緒に乗っていたベルモットの目的はやはり哀ちゃんを始末する事。


下見に来た怪盗キッドが変装してシェリーこと宮野志保は組織によって消されたと思わせる事が出来た。



ではもう彼は小五郎さんのもとで弟子をして、ポアロでバイトする必要もなくなったはず。




な・の・に!!



何故まだポアロでバイトしてるんだ?
しかもやっぱり何かと突っかかって来るし…


本当に一体何考えてるんだが分からない!






と、悩んだ日が続いて三日が過ぎた。















肌寒い季節が来て、街中がイルミネーションで輝く。





工藤邸のリビングにあるテーブルは、輪の飾りに作った折り紙やクリスマスツリーやサンタの形をした色とりどりの画用紙があった。






クリスマスまであと一週間。






沖矢さんと一緒に来週博士の家で行われるクリスマスパーティーの準備をしていた。








子供たちが喜ぶような飾り



パーティーの料理の案の出し合い



子供たちへのプレゼントを包んだり・・・






二人でせっせと作っていた。






すると、ふと窓の外を見て立ち上がった。








『すみません、沖矢さん!すぐ戻ります』



「分かりました」







一つの袋を持って慌てて部屋を飛び出した。














『哀ちゃん!』




家を飛び出し近くを通ったランドセルを背負った茶髪の少女に声をかけた。







「友梨奈さん」



『今帰り?早いね』



「学校の都合で早く終わったのよ。それよりどうしたの?」



『これ、哀ちゃんに』






哀ちゃんは渡された袋の中身が何かと首を傾げた。













博士の家に入り、早速哀ちゃんが袋を開けると・・・







「わあ…可愛いセーターのワンピース!」







赤いワンピース型のセーター。








『サイズは合うと思うけど・・・ちょっと着てみて』



「ええ!」







哀ちゃんはランドセルと共に部屋に戻り、数分後出てきた。





うん、可愛い。本当に可愛い!







『良かった、ピッタリ!』



「よお似合ってるぞ」



「とても温かい。これ手編み?」



『ええ。哀ちゃんのこの茶髪に似合うと思って』



「ありがとう、友梨奈さん」



「おーい、博士ー!!」



「お邪魔しまーす!」








話に盛り上がっていると、玄関から元気な声が聞こえた。









「あれ、友梨奈姉。どうしたんだ?」



『哀ちゃんにちょっと用があってきたのよ。皆もどうしたの?』



「今日は博士の家にケーキが届くから、食べに来たんです!」



「早くケーキ食べようぜ!」



「それがの・・・君たちがいつも学校から帰る時間に合わせて来るから、まだ来てないんじゃ」



「えー!マジかよー!」



「仕方ないよ。今日は学校の都合で早く終わったから」







ブーイングを出す元太君だったが、コナン君の提案で近くの公園でサッカーをして腹ごしらえをすることに出て行った。






私もいつまでも沖矢さんに準備を任せるわけにもいかないため、工藤邸に戻ることにした。
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