Bullet of the promise

□第四九話
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今日はバイトもお休みの日曜日。





「「「「お邪魔しまーす!」」」」





蘭、園子ちゃん、歩美ちゃん、哀ちゃんが家に来た。





「わ〜!!」



「すごい!広いですね!」



『園子ちゃんの家には負けるけどね』





っていうか、彼女の家に勝てるところってあるの?まずここマンションだった。



初めて来る家に、皆興味深々。
あ、こらこら。そっちは行っちゃダメです。






で、そんな蘭たちだが、何故急に家に来たかと言うと…








『さ、始めましょうか!』















バレンタイン・チョコ作り!











そう、明日は女性にとってとても忙しいバレンタインデー。





普段お世話になっている人には感謝の、好きな人には愛のチョコを渡す日。






今日集まったのは、そのバレンタインチョコ作りのための女子会。




皆可愛らしいエプロンを纏い、チョコ作りが始まった。









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「友梨奈お姉さん、こんな感じ?」




『うん、上手に出来てるよ。』




「友梨奈さん。これってどういうこと?」



『ああ、これはね…』








分からないところは菓子作りが趣味な私に聞き、皆とても綺麗にチョコが出来ていく。






『皆、誰に渡すの?』



「もっちろん、真さんよ!ほら、私の愛のチョコレート!」






園子ちゃんの前にあるまな板には“MAKOTO LOVE♡”と書かれたハート型のチョコ。

愛だね〜








「あゆみは、パパとコナン君!」



「あら、可愛い!!」





可愛らしくトッピングされたカップチョコ。

お、なかなかいいセンスしてるじゃないですか。








「哀ちゃんは?」



「博士と吉田さんと友梨奈さん」



『あら、ありがとう!』



「すごーい!哀ちゃん」






綺麗な形が哀ちゃんらしいトリュフ。

おや?博士のだけなんか一回り小さいような。









「私は…」



「どうせ、旦那の新一君にでしょ!」



「違うわよ!!///お父さんや皆の分!」



「照れない、照れない!」





照れない、照れない!

蘭の前には6つの様々な型のチョコとその端にハート型のチョコが置かれていた。
ちゃっかり作ってるじゃないですか、お嬢さん。











「友梨奈さんは?」



『私はあげる人たくさんいてね…作りすぎちゃったかな…?』





目の前にはオレンジガトーショコラ、チョコマフィン、トリュフ…

ちょっと作り過ぎた…?









「す、すご…;」



「いつの間にこんな…」



『ガトーショコラは少年探偵団に、チョコマフィンはジョディさんたちに、トリュフは博士と小五郎さんと真澄ちゃん、あと劉と晴香にあげようと思って…』




「あ、あの…友梨奈さん」






蘭が少し言いづらそうに言う。








「昴さんには渡さないのですか?」






と。











………へ?










『昴さんは大学でいっぱい貰ってくるかなって思って…それに彼、甘いものは好きか分からないし…』



「ダメですよ!友梨奈さん!!」






園子ちゃんがグイッと顔を近づけてきた。
近い近い…。

可愛いお顔が近くてお姉さんドキドキしちゃう。決してそういう趣味じゃないよ、間違えないで。








「どんなにいろんな人から貰ったとして、一番貰いたい人である好き(ムグッ)」




「す、昴さんもよくお世話になっているんですよね?だったら、そのお礼として作るのもいいんじゃないですか?」






園子ちゃんの口を塞ぎ、蘭は急いでフォローを入れる。


なんだったんだ?



顎に手を当て考える仕草し、自分の作ったチョコを見つめた。






その後、全員でラッピングを終え、自分のチョコを紙袋に入れて家を後にした。
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