Bullet of the promise

□第五十話
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『ジョディさん?』



「友梨奈!どうして……ていうかその格好」



『ちょっとバイト頼まれて…。ジョディさんもどうしてここに?』



「わ、私はお花見に来ていたらこの子たちと偶然会って・・・」






少しどもりながらジョディさんは答える。






『ま、今はそういうことにしておこうか・・・』







怪しいけど・・・

って言うかやっぱりいたか事件吸引器少年。
何かこの少年のこと言うたびに呼び方変えているような…ま、気にしないで。どうせ同じだから。






子供たちやジョディさんの話によると・・・



被害者の女性の懐には大量の黒く塗られた五円玉が入った小銭入れがあるため、警察が長年追っていたスリの黒ベエだそうだ。





黒ベエとは


スった相手に黒く塗った五円玉を三枚代わりに入れるということで


五円玉・黒く塗られた・3枚と言うことでゴクロサン。


つまり“自分にスられるために稼いでくれてご苦労さん”という意味がある、と言われている。

所謂ダジャレだ。








彼女の懐から札束に包まれた発信機が見つかり、犯人はスリに遭った者だと。



少年探偵団がゴミ箱から捨てられた財布を見つけ、容疑者が三人あがった。






マスクを嵌め席をしている男性。




ニット帽を被った若い女性。




杖を突いた老人。







しかも博士が殺人現場を見てしまったみたいで、犯人は




つばのついた帽子を被り



被害者を30cmくらいの細い棒で何度も殴っていた



立ち去るとき足を引きずっていた、そうだ。









「とりあえず、あなた方のボディーチェックと所持品と携帯電話を調べさせてもらいましょうか。

勿論、任意なので拒否できますが・・・」



「ただ、拒否されますと後々面倒になると思うので、出来ましたら・・・」



「分かったわよ。調べたきゃ調べなさいよ。


その代わり、私脂性だから携帯べたついてるけど、我慢してよね!」












バッグを目暮警部に突きつけそういう女性にジョディさんは遠い記憶を思い出すような顔をで見ていた。






「ジョディ先生?何か気づいたの?」



「いえ・・・前に君が撮ってくれたビデオに映っていた男を思い出したのよ」



『ああ・・・彼らの仲間を割り出すためにしたあれ?』







そう。水無怜奈ことキールが病院で入院していたとき。


彼女を取り戻すために病院に潜入していた組織の仲間を割り出すため、コナン君が携帯をわざと落とし三人の男に拾わせたときのことだった。







「えぇ・・・最初に拾ったあの太った男が脂性だったなって・・・」






結局、次に拾った男がスパイで、最後の老人はペースメーカーをつけている人だった。







そして・・・









「ねえ!僕の知り合いのおじさんのビートルに乗せて運ばない?」






水無怜奈をつれて病院から脱出するとき、そう提案したコナン君。




彼が博士に連絡しようとした時赤井さんが・・・









ヒョイッ








「いくらボウヤでも、そいつは出来ない相談だ。これは我々FBIの仕事。これ以上一般市民を巻き込むわけにはいかん」



「あ、でも・・・」








「あとは我々に任せるんだ」









そう言ってコナン君から携帯を取り上げ、それを閉じたら少年に返した。









あの時、コナン君の携帯についた赤井さんの指紋が、彼が亡くなった証拠となった。
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