Bullet of the promise

□第五一話
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「うわ〜!素敵…」




旅館から帰り、蘭と園子ちゃんと一緒に別荘近くの湖に来ていた。



毎年来ても、木々に囲まれ、日の光で水面が輝くその風景はいつかの物語から出てきたのではないか、と思うくらいとても美しい。








「自然がいっぱいで空気もおいしいし、桜のトンネルに迎えられて、別荘の近くには旅館も、そしてこんな湖があるなんて…」



「この周辺って素敵なところいっぱいあるね」



「別荘を建てるなら持って来いの場所だね」



『明日は子供たちと一緒に公園にも行こうと思っているの』



「公園まであるんですか?」



『公園って言っても広場みたいなところかな』




名前はちょっと恐ろしいけど…



最後の言葉はこの女子高生二人が怯えると思い、心に止めておいた。
優しいでしょ?







『子供の頃、劉とバトミントンや公園近くに流れる川で遊んだりして…楽しかったな』



「もしかして、旅館の入り口に飾られていた写真ってその時のですか?」



『ええ。あの時は劉が急に“アイス食べたい”と言い出して…劉のお父さんが行きに通ったスーパーまで買いに行ったんだよね』



「え〜あの劉さんが?!」



「なんか可愛い!」






女三人でそう笑いながら湖の近くを散策していたら…







「おめでとう!」



「お幸せに!」






と、近くから祝いの声が多数聞こえた。




声の聞こえる方に蘭たちも向かうと、そこには花嫁と花婿が教会から出てきていた。






「わ〜花嫁さんだ!綺麗〜」



「“あ〜私もいつか新一と…♡”」



「園子〜…」







若いな〜…



じぇれる二人を見てそう思っていたら、園子ちゃんが正面の上にあるステンドガラスを指した







「ねえ、あの花って…」



『そう、椿の花だよ。なんでも、この教会を建てた初代神父さんが好きな花なんだって。

ほら、あそこにも咲いているでしょ』





顔を向ける先には椿の花がいくつも咲いている。



こうして、一時幸せそうな新郎新婦に見惚れていた。
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