Bullet of the promise

□第六四話
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一方、そんな情報を聞いた安室とベルモットは…





「それで?何なのよ楠田陸道って…組織の一員だったらしいけど…」






安室の運転するRX-7の助手席でベルモットの不満そうな声を出す。






「コードネームも与えられていない男が拳銃自殺したからって…何だっていうの?」



「拳銃で自殺する場合、貴方ならどうします?」



「そうね…銃口をこめかみにあてて…」








突然の質問にベルモットは自分の指を銃に見立ててこめかみに当てて答える。





「そう…弾痕は頭蓋骨にしっかり残る…たとえ遺体が燃えようと…」



「え?」




「いましたよね?楠田の消息が途絶えた頃、時を同じくして頭を撃たれて焼かれた男が…」



「そ、それってまさか!?」






ベルモットは信じられない顔をする。








「FBI捜査官…赤井秀一…」



「まさかあの男が生きてるっていうわけ!?」



「ええ…僕の推理が正しければね…」







その推理に女はフッと鼻で笑うと声を上げて笑い始めた。





「残念だけどその推理は的外れよ…だってあの男の死亡は確認されているんだもの…」






しかも、それを確認したのは日本警察でそれを確認させたのはFBI。




キールこと水無怜奈が来葉峠で頭を撃ち抜き、車ごと焼き払った赤井の遺体の指紋とコナンの携帯に残っていた彼の指紋が一致したのだから。




しかし、バーボンは何故焼死体から指紋が採れたのかと問うと、耐火加工されたズボンのポケットに手を突っ込んだまま焼かれたからだと答える。







「そういう男なのよ…ショットガンで私を撃った時も片手はポケットの中だったし…」



「ホー…片手でショットガンを…奴らしい…
だが、後で指紋が採取できるように態と遺体の手に入れていたとも考えられますよね?」



「そんなに疑うなら赤井が撃たれた時の映像を見てみる?」



「ああ…キールが首につけていた隠しカメラで撮ったとかいうムービーですね?」



「そう、そのムービーにあの男の息の根を止めるところがしっかり写ってるわ。そしてあの男…頭を撃たれる前にこう呟いたのよ…」





ベルモットはその時の映像を思い出しながら話す。








「フン…まさかここまでとはな…」



「私も驚いたわ…」






ドンッ!









「一応、女優の立場から言うわせてもらうけど、あれは示し合わせた台詞じゃなく心の底から出た言葉…演技じゃないわ…」






こんな茶番に付き合わされたとガッカリして頬杖をつくベルモットとは別に…






「まさか…ここまでとはな…」




ブツブツと聞いた言葉を繰り返して呟くバーボンはその意味を理解して口角を上げた。






「(なるほど…そういう事か…)」







その脳裏にはある少年の影、江戸川コナンの姿が浮かんだ。






「まあ、証明してみせますよ。僕の推理が合っているかどうか…ぐうの音も出ない状況に追い込んでね…」



「あら…一応居場所はつかんでいるのね、その亡霊さんの…」



「いや、それはまだですが…タネがわかればそれを調べる事なんて僕にとっては…一日あればお釣りが来ますよ」













『ありがとう、キャメルさん。送ってくれて』





コナンを阿笠博士の家に送った後、友梨奈もマンションまで送ってもらった。



自分を降ろした車の姿が見えなくなると、彼女は自宅に戻り、数十分後、再びDS250を走らせて外へ出た。






その行先は…?
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